キャンプからオープンと各チームが調整を続ける中で、さまざまな手応えとともに、誤算が出てきた。ここでは担当記者が、開幕までに解決すべきポイントを選び、検証をする。 ペゲーロは今季も二番?
打線のキーマンはペゲーロ。シーズン通しての活躍が不可欠だ
◎DATA
[2017年/ペゲーロ、
ウィーラー、
アマダーがそろって出場]
87試合
昨季、史上初となる助っ人2人によるシーズン20本塁打以上が実現した。ウィーラー31本、ペゲーロ26本、アマダー23本。計80本、総重量にして354キロ。この超重量打線が、昨季の快進撃を支えた。
果たして、今季もこの3人は並び立つのか。2月中旬、遅れてキャンプに合流した3人はすでに実戦に突入。オープン戦ではすでにアマダーが2発、ペゲーロが2発を放っているが、ウィーラーのバットからは快音が聞かれていない。それも仕方ないことだろう。ウィーラーはもともと寒い春先に低調で、温かくなるにつれて調子を上げるタイプなのだ。
3月11日の
中日戦(倉敷)、
梨田昌孝監督は二番・ペゲーロ、四番・ウィーラー、六番・アマダーと、1人置きに助っ人を配置。「相手投手などによって変わる可能性はあるが、現時点ではそこが一番いいのかな」と語るのは、昨季の目玉となったペゲーロの二番起用だ。
今季も昨季と同様、一軍では投手1人、野手3人で臨む方針が決まっている。ただし、留意したいのは故障のリスク。昨季は開幕から25試合連続でペゲーロ、ウィーラー、アマダーを二番から四番に並べた。しかしその後はアマダーの不調、ペゲーロの故障離脱があり、3人がスタメンに並び立ったのは87試合と、全143試合中6割強に過ぎない。
上位、中軸、下位にこの強打者3人を配置でき、打ちまくってくれれば申し分ないが、特にペゲーロが欠ければ大きな穴となることは経験済み。コンディションを見ながら、ときには休ませることもシーズンを戦う上では必要になりそうだ。
写真=榎本郁也