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ファーム一番星

日本ハム・北浦竜次「CS突破の超秘密兵器! 覚醒前夜のサウスポー」/ファーム一番星

 

日本ハム・北浦竜次[投手/1年目/18歳]


ノビのあるストレートを武器に一軍昇格を狙う


 日本ハムの高卒ルーキーの中でもすこぶる順調さで成長を遂げているのが北浦竜次だ。白鷗大足利高からドラフト5位で入団した左腕は9月7日の楽天戦(楽天生命パーク)で、プロ初登板初先発を予定していた。ただ、同6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で試合は中止に……。北浦のデビュー戦も幻となったが、栗山英樹監督が一軍の戦力として抜てきしようとした事実は変わらない。

 球界でも希少な150キロを超えるストレートを投げ込む本格派サウスポー。直球の最速は高校時代の147キロから152キロへアップした。要因の1つは「トレーニングの仕方や体の使い方をトレーナーさんに教えてもらいました。それが球速のアップにもつながっていると思います」と自己分析する。投げるために必要な筋力や理にかなった動作を習得することで、高校時代は無名に近かった北浦の潜在能力が引き出された。

 力強いボールを投げる素養は高校時代に培った。「ひたすらずっと走っていた記憶しかありません(苦笑)」と全体練習に加えて外野ポール間などをランニングするなど、とにかく下半身強化に時間を費やしてきた。やや細い上半身に比べて、見た目からムチムチしている両太ももは現在68センチ。「上半身とのバランスが悪いから短足に見えちゃう」という悩みもあるが、間違いなく最速152キロを投げる土台になっている。

 今シーズンはイースタンで17試合に登板。先発は7試合で2勝2敗、防御率4.35という成績を残す。課題は変化球の精度。「まだ腕が緩んでしまうことがあるので投球練習ではしっかり腕を振って投げるように意識しています」。故障もなく、体も技術もしっかり向上している。手が届きかけた一軍の舞台にたどり着く日もそう遠くはない。覚醒前夜の若き左腕がブレークを誓う。

写真=BBM

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