プロ19年目のシーズンも順調にスタートを切った。西武・栗山巧は
日本ハムとの開幕カード3戦(メットライフ)に、すべて「七番・指名打者」でスタメン出場。初戦は無安打に終わったが、2戦目に3打数3安打、3戦目に4打数3安打をマーク。3試合計、10打数6安打、打率.600でリーグトップに立っている。昨年、
石毛宏典の球団安打記録1806を抜き、最終的に1825安打まで積み上げたから、これで通算1831安打。本人は「まだ意識していない」と言うが、ライオンズ球団史上初となる通算2000安打をファンは期待しているだろう。
さらに、栗山にはもう2つの球団記録更新も視界に入っている。それは犠飛と四球だ。前者は
伊東勤(現
中日ヘッドコーチ)の60にあと2つに迫る58。後者は日本ハムとの開幕カードで1四球を選んだから、これで通算870四球。1位の
清原和博の919四球に残り49個となっている。昨季、栗山は123試合に出場して48四球。今季は120試合制となっているが、昨季の数字から考えると今季中に記録更新する可能性も十分にあるだろう。
ちなみに、西武の四球数トップ10は以下のようになる。
1位 清原和博 919
2位 栗山巧 870
3位 石毛宏典 775
4位
中村剛也 706
5位 伊東勤 691
6位
豊田泰光 689
7位
秋山幸二 560
8位
基満男 541
9位
鈴木健 535
10位
秋山翔吾 526
※6月22日現在
当然、在籍年数の多い栗山が有利なのは確かだが、しっかりと選球し、好球を打つスタイルを貫いたからこその数字だろう。昨年、公式戦終了後のインタビューでこの件について触れたが「四球に対する意識は難しいところはあるんですけどね。たくさん(数字を)稼いだときとは打順が違いますし、求められるものも違うので。でも、近付いているのなら1位を取りたいな、と思いますね」と答えていた栗山。シーズンが終わったときに、どのような結果になっているか楽しみにしている。
文=小林光男 写真=BBM