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ドラフト回顧

【ドラフト回顧・2007年】佐藤由規、中田翔、唐川侑己の「高校ビッグ3」に1巡目指名が集中

 

今年もまた、ドラフト会議が近付いてきた。1965年秋からスタートし、今年で56回目。制度をさまざまに変えながら歴史を紡いできた。ここでは2019年のドラフト会議まで、1年ごとに振り返っていく。

西武は4巡目からの参加


5球団が競合しヤクルトが交渉権を得た佐藤は会見で家族への感謝を語り涙を流した


 2007年3月に「裏金問題」が発覚。西武のスカウトがアマ選手へ金銭授受を行っていた事件は、特待生制度や学生野球憲章の見直しへと発展し、大きな社会問題に。一連の騒動により、西武には高校生ドラフト1〜3巡目の指名権はく奪のペナルティーが科せられた。

 西武を除く11球団の1巡目入札は、仙台育英高・佐藤由規、大阪桐蔭高・中田翔、成田高・唐川侑己の“高校ビッグ3”に指名が集中。単独入札はなく、全球団が抽選に臨んだ。

 5球団が競合した佐藤はヤクルトが、4球団の中田は日本ハムが、2球団の唐川はロッテがそれぞれ交渉権を獲得した。佐藤の5球団1巡目指名は、高校生投手としては1986年の享栄高・近藤真一中日)と並ぶ史上最多タイ記録。高校通算87本塁打のスラッガー・中田は阪神オリックスの在阪球団がクジを外し、北海道に渡ることに。150キロ右腕・唐川は満願成就の地元・ロッテ入りとなった。

【2007年高校生ドラフト12球団1巡目】
広島 安部友裕(福工大城東高/内野手)
オリックス 丹羽将弥(岐阜城北高/外野手)
ヤクルト 佐藤由規(仙台育英高/投手)
楽天 寺田龍平(札幌南高/投手
横浜 田中健二朗(常葉菊川高/投手)
西武 選択権なし
阪神 高濱卓也(横浜高/内野手)
ロッテ 唐川侑己(成田高/投手)
中日 赤坂和幸(浦和学院高/投手)
ソフトバンク 岩嵜翔(市船橋高/投手)
巨人 藤村大介(熊本工高/内野手)
日本ハム 中田翔(大阪桐蔭高/外野手)

 抽選に外れた球団は前年までと違い、再度入札。横浜高・高濱卓也、市船橋高・岩嵜翔が2球団で競合し、阪神とソフトバンクが当たりクジ。横浜と中日が3度目の入札を行って、ようやく全球団の1巡目指名が確定した。

 4巡目から参加の西武は全体28番目に最初の指名。武隈祥太(旭川工高)ら7巡目までの4人を指名した。広島3巡目には丸佳浩(千葉経済大付高)、オリックス3巡目には伊藤光(明徳義塾高)、ソフトバンク3巡目には中村晃(帝京高)がいる。

写真=BBM

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