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ドラフト回顧

【ドラフト回顧・2013年】巨人は外れ1位で小林誠司、西武は単独1位で森友哉と捕手を指名

 

今年もまた、ドラフト会議が近付いてきた。1965年秋からスタートし、今年で56回目。制度をさまざまに変えながら歴史を紡いできた。ここでは2019年のドラフト会議まで、1年ごとに振り返っていく。

松井裕樹は5球団、大瀬良大地は3球団が競合


巨人に外れ1位で指名された小林


 指名のウェーバー優先順は例年、その年のオールスターゲームの対戦勝敗結果により確定するが、2013年は1勝1敗1分と五分、かつ、得失点差もなかったために優先順位が確定できなった。そこで、セ・パ両リーグの理事長(セ・リーグは広島・鈴木清明球団本部長、パ・リーグはオリックス・村山良雄球団本部長)による抽選があみだクジ形式で執り行われた。抽選の結果、パ・リーグ側が当たりクジを引いたことにより、ウェーバー優先順はパ・リーグが獲得した。

 この年の高校生の目玉は松井裕樹(桐蔭学園高)。前年夏の甲子園で1試合22奪三振の大会記録を樹立した左腕を巡り、5球団が競合した。抽選の結果、楽天の立花陽三球団社長が当たりクジを引き当てた。松井は入団2年目から抑えを務め、昨季はセーブ王を獲得。今季は先発転向したが、再びリリーフとなっている。

 大学生の目玉は、この年の「大学No.1右腕」との呼び声高かった大瀬良大地(九州共立大)。こちらは3球団が競合し、広島が交渉権を獲得。熱心に右腕を見続けてきた田村恵スカウトが当たりクジを引き当て、力強く拳を突き上げる姿を見た大瀬良は笑みを浮かべた。

 また、小林誠司(日本生命)と森友哉(大阪桐蔭高)という2019年シーズン優勝チームの“扇の要”がそろって1位指名。才色兼備の小林は外れ1位で巨人に、強打が売りの森は西武が単独指名している。西武は2位では山川穂高(富士大)を指名。現在の強力打線を支える軸となる選手は同じタイミングで入団した。

【2013年ドラフト12球団1位】
日本ハム 渡邉諒(東海大甲府高/内野手)
ヤクルト 杉浦稔大(国学院大/投手)
オリックス 吉田一将(JR東日本/投手)
DeNA 柿田裕太(日本生命/投手)
ソフトバンク 加治屋蓮(JR九州/投手)
中日 鈴木翔太(聖隷クリストファー高/投手)
ロッテ 石川歩(東京ガス/投手)
広島 大瀬良大地(九州共立大/投手)
西武 森友哉(大阪桐蔭高/捕手)
阪神 岩貞祐太(横浜商大/投手)
楽天 松井裕樹(桐光学園高/投手)
巨人 小林誠司(日本生命/捕手)

 そのほか、オリックス3位の若月健矢(花咲徳栄高)、広島3位の田中広輔(JR東日本)、ロッテ5位の井上晴哉(日本生命)、ソフトバンク2位の森唯斗(三菱自動車倉敷オーシャンズ)、同4位の上林誠知(仙台育英高)、同育成1位の石川柊太(創価大)など、今後ますます成長を見せ、チームを背負って立つ選手たちの名前が並ぶ。

写真=BBM

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