オリックス・バファローズ
この男の奮起が得点源になる。攻撃型オーダーの象徴として一番に座すT-岡田。
楽天との開幕戦(京セラドーム)の第1打席は初球を叩いて鋭い打球を飛ばすも、一、二塁間を締めていたシフトの前に二ゴロに。その後もボールをとらえるもHランプを灯せず。翌の開幕2戦目も無安打で、チームは連敗を喫した。だが、開幕3戦目は第1打席で二塁打を放ってチャンスメークすると、
中川圭太の犠飛で気迫のヘッドスライディングで生還。2、4回には適時打も放って3安打2打点の活躍でチームを今季初勝利に導いた。不思議と打順が一番でも好機で打席が回ってくる。初回は好機を演出し、以降はポイントゲッターにもなる背番号55のバットが、今季の打線のカギを握る。
北海道日本ハムファイターズ
不動のリードオフマンが節目の記録も達成し、開幕カード勝ち越しの原動力の1人となった。昨季王者の
西武との初戦(メットライフ)はヒットこそ出なかったが、初回から10球を投げさせる粘りの打撃を見せ、先発の
ニールを苦しめた。8回の第4打席では選球眼の良さで四球を選び、すかさず自慢のスピードで初盗塁も決めた。迎えた第2戦の4回の第2打席には
松本航から右前にクリーンヒットを放ち、プロ野球史上304人目となる1000安打を達成。第3戦も2安打の活躍でチャンスメークし、全試合で出塁。代えのきかない一番打者として、またチームのキャプテンとして、指揮官の期待に応えた。
埼玉西武ライオンズ
秋山翔吾がメジャー移籍し、代わりの一番として
金子侑司が目されていたが練習試合で結果を出せなかった。そこで、急浮上したのが新外国人のスパンジェンバーグ。練習試合で打率.500、4本塁打と打ちまくり、開幕一番の座を勝ち取った。6月19日、日本ハムとの開幕戦(メットライフ)。4回、先頭で打席に入ると
有原航平からチーム初安打となる中前打を放ち、先制点を奪うきっかけをつくり、勝利に貢献した。しかし、翌日の同カードは5打数で4三振。特に左腕の変化球攻めに打撃を狂わされると、3戦目も5打数3三振と音なし。果たして、スパンジェンバーグの一番起用を続けるのか。
辻発彦監督の決断に注目だ。
福岡ソフトバンクホークス
6月19日の
ロッテとの開幕戦(PayPayドーム)で一番を任されたのは大方の予想どおり、上林誠知だった。開幕直前の練習試合で打率.347をマークするなど打撃好調、出塁すれば足もあるだけに、リードオフマンには打ってつけ。現にこの試合でも8回に二塁打を放ち、その後、先制のホームを踏んだ。今季はこのまま定位置を確保するかに思われたが、第2戦、3戦と上林の名前はスタメンになかった。欠場の理由は背中の張りで、背中と言えば3月の練習試合で死球を受けた箇所だ。
工藤公康監督は大事をとったことを強調したが、今後も様子を見ての起用は必至。こうなると積極的な攻撃が売りの
牧原大成に期待がかかるが果たして……。開幕第3戦で一番を任された
栗原陵矢が2安打を放っており、適性が認められればそのまま起用され続ける可能性もある。
東北楽天ゴールデンイーグルス
犬鷲の斬り込み役は、やはりこの男が適任だ。開幕スタメンオーダーの先頭には「茂木栄五郎」の名前が書き込まれた。3月に体調不良のため一軍を離れた時期もあったが、延期されたシーズン開幕にはしっかりと合わせてきた。6月19日、オリックスとの開幕戦(京セラドーム)では「一番・遊撃」として出場。安打と四球で2度出塁し、ホームにも生還してその役割を全うした。今季からユニフォームの右胸にキャプテンの証しである「C」マークが躍る。パンチ力も兼備するリードオフマンが、チームを7年ぶりVへと導く。
千葉ロッテマリーンズ
ソフトバンクとの開幕戦(ヤフオクドーム)は三番でのスタメンも、
福田秀平の故障離脱により2戦目から一番に。荻野貴司がリードオフマンを務めた試合からチームは連勝を飾った。6月20日の開幕2戦目は得点にはつながらなかったが、初回の第1打席に中前打で好機を演出。8回には犠打を決めて追加点を呼び込んで勝利に貢献すると、翌3戦目は2安打1打点とバットで存在感を示した。さらに連日、盗塁を記録と足でも揺さぶりをかける。入団からケガに泣かされ続けてきた背番号0。昨季、自身初のシーズン完走を果たし、打率.315、28盗塁を記録したリードオフが、今季も打線をけん引する。
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