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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

楽天・石井一久監督の初対外試合は快勝。開幕までの注目点は…誰が正捕手の座をつかむかだ!

 

今季から楽天を率いる石井監督


 2月13日に楽天の石井一久監督が就任後初の対外試合に臨み、昨季2位のロッテ相手に8対3で快勝した。石井監督が「今日は作戦の完成度は求めていない。当落線上の選手たちの『今年は絶対に一軍にしがみつく』という姿勢を見たかった。みんなそういう気持ちを出してくれた」と話したように、この日は若手中心のメンバーで、それぞれが自身の持ち味を発揮しアピールした。

 多くの若手たちがアピールする中で注目したいのは捕手だ。今季も正捕手が確立しておらず、誰が開幕一軍をつかむのか未確定な部分が多いだけに、それぞれの選手が今後どういったプレーを見せるのかが気になるところだろう。正捕手最有力は3年目の太田光だが、絶対的な存在となっているわけではなく、経験豊富な足立祐一や2019年に65試合に出場した堀内謙伍もその座を狙っている。さらに昨シーズンの開幕直前に支配下登録された下妻貴寛は「球団としても期待している選手の一人」と石井GM(当時)がコメントするなど、昨季は43試合に出場し経験を積んだ。今後のアピール次第では誰が開幕一軍をつかんでもおかしくないのが今季の捕手陣。アピール合戦が過熱しているだけに、守備だけではなく打撃や走塁でも存在感を示していく必要がありそうだ。

2月12日にブルペンで田中(右)の球を受けた石原


 その中でこの日スタメンマスクをかぶったのは昨季途中に巨人からトレード加入した田中貴也だった。また、昨季は主に涌井秀章とバッテリーを組むなど急成長を見せる石原彪がDHでスタメン出場し、適時三塁打を含む2打点を挙げ、走塁でも果敢に次塁を狙う姿勢を見せるなど石井監督をうならせている。

 さらに田中将大の加入によって目の色も変わった。ブルペンで田中将の球を受けた捕手たちは「緊張した」と口にしながらも、充実した表情を見せているのだ。チーム内競争が激しさを増し、それぞれの個性をぶつけ合いながら成長を続けている。誰が一軍に残っても不思議ではない今季、開幕までの限られたチャンスの中でどこをアピールし、存在感を示していくのか注目していきたい。

文=阿部ちはる 写真=BBM


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