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通算本塁打1位はローズだが打点は…助っ人通算成績ランキング各部門1位は誰?

 

近鉄、巨人(写真)、オリックスでプレーしたローズは助っ人で最も多くの本塁打を放った


 今季は新型コロナウイルス感染症の影響で来日が遅れている選手もいるが、阪神が獲得した韓国プロ野球2冠のメル・ロハス・ジュニアなど、期待できそうな選手は多い。この中から助っ人歴代上位の記録を残す選手が現れてもおかしくはない。では、助っ人外国人の各種通算成績のトップは誰なのかご存じだろうか?

ラミレスとローズばかりが並ぶ打者


 まずは助っ人通算成績のランキング1位の野手を見てみよう。

●通算試合 1744試合
アレックス・ラミレス

 これまでNPBに在籍した助っ人外国人で、最も多く試合に出たのがアレックス・ラミレス。2001〜2013年の在籍期間で1744試合に出場した。ちなみに次点はタフィ・ローズで1674試合だ。

●通算得点 1100得点
タフィ・ローズ

 通算得点は1100得点でローズが歴代最多。2位のラミレスが866得点なので、圧倒的な差をつけている。ローズは本塁打によるものだけでなく、在籍したチームに中村紀洋など強打者がそろっていたのも、得点が伸びた要因だろう。

●通算本塁打 464本
タフィ・ローズ

 通算本塁打はローズが歴代トップ。464本塁打は日本人を含めた記録でも13位と歴代でも上位。在籍13シーズンのうち7年で40本塁打以上をマークするまさに怪物だった。ちなみに、現役助っ人ではウラディミール・バレンティン297本が最多。バレンティンもシーズン本塁打記録を更新した怪物だが、通算ではローズに遠く及ばない。

DeNAで助っ人唯一となるNPB通算2000安打をマークしたラミレス


●通算安打 2017安打
アレックス・ラミレス

 通算最多安打は、助っ人で唯一の2000安打を達成したラミレスの2017安打が最高記録。安打に関する記録では、ラミレスは通算二塁打も助っ人歴代トップで通算328二塁打をマークしている。ちなみに三塁打はロベルト・バルボンの52本が最多となっている。

●通算打点 1272打点
アレックス・ラミレス

 打点は本塁打の多いローズかと思いきや、1272打点でラミレスに軍配が上がる。実はローズは1269打点でラミレスとはわずか3打点差。もし契約交渉が難航せず、2010年もローズが現役を続けていたなら、ラミレスはローズを上回ることができなかったかもしれない。

安打製造機としてロッテで11年間プレーしたリー


●通算打率 .320
レロン・リー

 通算打率は、NPB記録(4000打数以上)でも歴代2位のレロン・リーがトップ。NPB在籍11年間で、3割に届かなかったシーズンはたった1年という化け物だ。現在、NPB記録はヤクルト青木宣親の.325だが、青木はまだ現役選手なので今後次第でリーがトップに立つ可能性もゼロではない。

●通算盗塁 308個 
ロベルト・バルボン

 歴代の助っ人で最も多く盗塁を記録しているのがバルボン。阪急時代は最多盗塁を3度記録しており、日本人を含めたNPB通算記録では秋山幸二を超える歴代28位にランクインしている。

●通算四球 958個
タフィ・ローズ

 通算四球は958個でローズがトップ。それだけ際どいコースで勝負せざるを得なかったということだろう。ちなみに、故意四球では西武で活躍したアレックス・カブレラが95個でトップ。近鉄は中村紀洋やフィル・クラークといった一発のある選手がローズの後に控えていたので、敬遠するのも難しかった。

●通算三振 1655三振
タフィ・ローズ

 本塁打が多かった一方でローズは三振も多かった。リーグ最多三振も3度記録しており、通算1655三振はNPB記録でも歴代9位だ。現役ではバレンティンの962三振がトップだが、今のペースだとローズを超えるのは難しそうだ。

投手記録では現役助っ人の名前も



 野手ではラミレスとローズが激しい歴代トップ争いを見せていたが、投手記録はどうなっているのだろうか? 各記録をピックアップしてみた。

●通算登板数 496試合
郭源治 ※帰化後も含める場合

「外国人」としてはヴィクトル・スタルヒンの586登板がトップだが、「助っ人」という枠ではないため除外。その結果、歴代最多となるのは郭源治で496試合だ。ただ、郭源治は1989年に帰化しており、帰化した後の成績を含めない場合は、ブライアン・シコースキーの438試合が歴代トップとなる。

●通算勝利 117勝 
郭泰源

 通算勝利も外国人選手ではスタルヒンが303勝と圧倒的だが、助っ人で見た場合は「オリエンタル・エクスプレス」こと郭泰源がトップ。投手タイトルは最高勝率を2回のみだが、6シーズンで10勝以上をマークし、西武の黄金期を支えた。

NPB通算16年間で496試合に登板し106勝106敗116セーブ、防御率3.22をマークした郭源治


●通算敗戦 106敗 
郭源治 ※帰化後も含める場合

 最も負けている助っ人投手は郭源治で106敗。実は勝利数も106勝で、496試合にも登板しながら貯金はゼロという奇跡的な数字だ。帰化後の成績を含めない場合は、ランディ・メッセンジャーの84敗が最多となる。

●通算セーブ 234セーブ
デニス・サファテ

 通算セーブ数は現役のデニス・サファテがトップ。407セーブ(NPB記録)の岩瀬仁紀には及ばないが、サファテは歴代でも5位に食い込んでいる。

●通算奪三振数 1475三振
ランディ・メッセンジャー

 スタルヒンを除いた場合は、メッセンジャーが記録した通算1475三振が最多。現役時は2013年、2014年と2年連続でリーグ最多奪三振をマークするなど、毎シーズン三振の山を築いた。

●通算ボーク 20個
ライアン・グリン

 不名誉な記録だが、ボークの通算記録は日本ハムや横浜でプレーしたグリンが最多。わずか4シーズンで20個ものボークを記録した。これはNPB記録でも歴代3位という恐ろしい数字なのだ。

●通算暴投 57暴投
荘勝雄 ※帰化後も含める場合

 暴投はロッテでプレーした荘勝雄が通算57回で助っ人では最多だ。荘は1991年に帰化しているが帰化後の成績を除いても歴代トップ。ちなみに次点はジェイソン・スタンリッジで通算40回。こちらもなかなかの数字だ。

 投手の場合は、セーブ記録で現役のサファテの名前が登場。近年は故障により登板できないシーズンが続いているが、さらに上位を目指してもらいたい。また、野手はラミレスとローズの独壇場といった具合。それだけこの2人が傑出した成績を残したということだ。今後は、2人の記録を上回るような助っ人の登場を期待したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM


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