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新生ライオンズアカデミー飯能校に息づくプロ顔負けの打撃練習と初心者を包み込む宮田和希コーチの優しさ/L-FRIENDSトピックス

 

西武宮田和希アカデミーコーチ(球団提供)


 今年は高橋朋己水口大地の加入により、さらにバライティー豊富になったライオンズアカデミー。同アカデミーと言えば、メットライフドームに隣接する室内練習場「ライオンズトレーニングセンター」で実施されているイメージが強いが、実際は「大宮」、「狭山」、「朝霞」、そして「飯能」と全5個所で行われている。中でも、その環境も相まって異彩を放っているのが「飯能校」だ。

 昨年設立し、まだ生まれて間もない飯能校でメーン講師を務めるのは2016年まで埼玉西武ライオンズで活躍した左腕・宮田和希コーチ。飯能校の“本拠地”は埼玉県の飯能市民球場だが、宮田コーチは緑に囲まれた同球場を見ながら「このような開放的な雰囲気もきっと、子どもたちがのびのび野球を楽しむことを手伝っていると思います」と太鼓判を押す。ライオンズアカデミーは小学生が学校終わりに参加できる夜帯に行われているが、コーチたちの指導のもと、照明に照らされた子どもたちが無邪気に野球を楽しむ姿が印象的だ。地元飯能の小学生ばかりではなく、比較的アクセスの良い東京都青梅市方面から来る子どもたちもいるという。

 両翼92メートル、中堅120メートルの屋外球場という環境を“フル活用”した宮田コーチ発案の練習メニューも光る。「打席ではマシン打撃を行いながら、その周りではティー打撃を2個所、ロングティーを2個所、計5個所で同時にバッティング練習をやっています。ライオンズの一軍選手が試合前に行う練習とほとんど一緒ですね(笑)」。長い時間、順番待ちをすることもなく、打球音が常に響き渡っている。レッスンの終盤に行われるノックでは、全力で高いフライを打ち上げるコーチたち。これも天井を気にしなくていいからこそ、だ。

自作のテキストを持って笑顔の宮田コーチ(球団提供)


 宮田コーチはアカデミーの合間、事務所でパソコンと向き合うこともしばしば。まだ野球を始めて間もない子どもたち、そして親御さんに野球のルールを分かりやすく理解してもらえるように自作のテキスト作りに奮闘している。「これで少しでも野球を分かってくれればうれしいです」と控えめに笑う宮田コーチだが、テキストに登場するすべての漢字にふりがなが振られ、たくさんのイラストが散りばめられているのは、まさに宮田コーチの優しさゆえん。

 野球になじみのない子どもたちでも、安心して飛び込むことができるライオンズアカデミーの飯能校。一人でも多くの子どもたちに野球を好きになってもらい、野球を通じて成長してもらいたい――。そのために今日も宮田コーチは、入念に準備を行う。

アカデミー飯能校への申し込みは埼玉西武ライオンズ公式サイトより

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