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パックンが解説! 今年のジャッジは凄かった! いろいろあるホームランに関する英語表現とは?

 

今季も大谷翔平(エンゼルス)が二刀流で全米を席巻し、日本でもメジャー・リーグが注目された。日本人にとってますますアメリカ球界が身近になっているが、この一冊を読めばさらにメジャーを知ることができる! ベースボールへの造詣が深いお笑いコンビ「パックンマックン」のパックンがメジャー球界でよく聞かれる英語表現を解説する『パックンの最新野球英語講座 メジャー・リーグ中継を英語で味わってみよう!』(ベースボール・マガジン社)を10月15日に上梓する。その中から知っていると“メジャー通”になれる英語表現をピックアップして紹介する。

ホームランは英語でもhome run


今季、60本を超える本塁打を放ったアーロン・ジャッジ


 日本で使っている野球用語って和製英語が多いけど、ホームラン(home run)はどうだろう? 日本語になじみすぎちゃって、いかにもって感じだけど実は……。

『long ball』
『blast』
『bomb』
『dinger』
『fround-tripper』

 ホームランは英語でもhome runだけど、他にもいろんな言い方があるよ。僕はbomb(爆弾)とかblast(爆発)とか、そういう感じの言葉が好き。面白いのがbombは名詞として使うと「ホームラン」だけど、動詞として使うと「失敗する」って意味になる。落下しちゃう、みたいな感じでね。これは野球だけじゃなくて、いろんなシチュエーションで使えるよ。たとえば芸人が舞台でbombしたっていうとスベったっていうこと。でもkill、つまり殺したっていうと「大成功」になるから不思議だよね。

 他に、鐘を「ジャーン!」と鳴らすdingから来たdingerとか、余裕かましてベース一周することからround-tripperなんて言い方もするね。

『inside-the-park-home run』

「ランニングホームラン」って言うといかにも英語みたいだけど、実は和製英語。僕たちにはピンと来ないけど、日本人にはこっちの方が分かりやすいかもね。普通のホームランはそんなに走らないし(笑)。inside the parkっていうのは文字どおり「球場のなか」で、この場合の「球場」はグラウンドを指すよ。だからスタンドに入ったホームランの時、日本の実況だと「(スタンドに)入った!」って言うけど、英語だと「It’s outta(=outof) here!(出た!)」って言い方になるんだよね。

『walk-off home run』

 日本語だと「サヨナラホームラン」だけど、英語でgood-bye home runとは言わないよ。この言葉、もっと古くからあると思ってたんだけど、実は1988年に生まれたらしい。アスレチックスのクローザーだったデニス・エカーズリーがサヨナラホームランを打たれた後、walk-off pieceと表現したのが最初だったんだって。walk offは「立ち去る」という意味の句動詞なんだけど、それにpieceをつけて芸術品のように表したわけ。それが今ではwalk off 自体が「サヨナラ」の意味になってるんだよ。

PROFILE
パトリック・ハーラン(Patrick Harlan●
1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組『ジャスト』、『英語でしゃべらナイト』(NHK)で一躍有名に。『モーニングサテライト』(テレビ東京)や『報道1930』(BS-TBS)、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)などにレギュラー出演。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し『コミュニケーションと国際関係』を教えている。

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写真=Getty Images

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