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2019ドラフト直前展望

12球団担当による“超”直前チェック!1位指名最終予想 パ・リーグ編

 

ドラフト会議直前までスカウトたちは他球団の動向を読みながら、1位指名選手の選定を行う。各球団の指名方針を抑えながら今年の1位指名を最終予想する。


西武・投手の1位指名は確実だが…


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

 リーグ連覇しながら、2年連続でチーム防御率はリーグ最下位。最大の補強ポイントである投手の1位指名を公言しているが、果たして誰を指名するのか。競合を覚悟で佐々木朗希(大船渡高)、奥川恭伸(星稜高)、森下暢仁(明大)の“BIG3”を狙うのか。それとも河野竜生(JFE西日本)ら力のある投手の一本釣りをするか。チーム状況を考えれば即戦力投手が欲しいが、近年は高橋光成今井達也ら高卒ドラフト1位投手を育てている。思い切って今年の目玉・佐々木に“特攻”するのも面白い。

ソフトバンク・佐々木、奥川、最後まで熟考


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

 10月4、5日に開かれたスカウト会議で全リストアップ選手を確認したが、1位指名選手確定には至らず。最有力は佐々木朗希(大船渡高)、奥川恭伸(星稜高)、森下暢仁(明大)の3投手と見られるも、現有戦力を考えれば佐々木、奥川の高校生投手のほうが現実的だろう。どちらもさらなる常勝軍団構築のための次代のエース候補。まだまだ未知数の可能性を秘める佐々木か、甲子園やU-18W杯などの投げっぷりで即戦力としての評価も上げた奥川か。ギリギリまで悩むことになりそうだ。

日本ハム・初志貫徹で佐々木獲りへ


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

「その年のNo.1の選手を指名する」。その方針は今年もブレることなく、東北が生んだ163キロ右腕・佐々木朗希(大船渡高)1人に照準を定めた。吉村浩GMが6月2日に異例の早さで「圧倒的すぎる。あまりにも能力が違う」と1位入札を公言。その後の各大会でのケガのリスクも承知の上で、佐々木側に思いは伝えた。過去にもダルビッシュ有大谷翔平を世界の舞台で通用する右腕に育成した日本ハム。佐々木の才能は2人以上とも評価し、あとはクジ引きで“強運”を再び発揮できるか……。

オリックス・貫く“逸材獲り”


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

 指名方針は『即戦力の投手』と『将来性のある野手』も、1位となれば話は別。最速163キロを誇る佐々木朗希(大船渡高)に対し、福良淳一GMが「評価は最上位。なかなか出てこない」とコメント。「当日になるまで分からないかも」と明言こそしていないが、指名の方針を固めている模様だ。過去2年も競合と、近年の1位は“逸材獲り”を最優先している。10月7日のスカウト会議では、野手の筆頭候補に高校通算55本塁打の石川昂弥(東邦高)を挙げたと見られ、果敢に若き逸材の獲得を狙っていく。

ロッテ・未来のエース確保が最優先


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

 ドラフト候補70人の映像を10月6日にチェックした井口資仁監督は「ずば抜けている投手が何人かいる」と評価。松本尚樹球団本部長が「将来性のある若いピッチャー」と明かしていた1位候補の方針とも一致した。佐々木朗希(大船渡高)、奥川恭伸(星稜高)、森下暢仁(明大)を中心に最終決定はドラフト直前になりそうだが、指揮官も「いい球を投げる」と印象を語った佐々木が筆頭候補か。未来のエースを担える逸材を確保してから、チームに必要な即戦力投手&外野手、高校生捕手の補強を図っていく。

楽天・東北の原石にアタック


第1回選択予想選手 佐々木朗希投手(大船渡高)

 夏の甲子園準V右腕の奥川恭伸(星稜高)、即戦力右腕の森下暢仁(明大)も候補に上がったが、やはり東北の原石、最速163キロ右腕の佐々木朗希(大船渡高)で勝負するはずだ。もちろん外した場合を想定しなければならないが、その際は大型右腕の太田龍(JR東日本)や、逆に素材型として将来性のある西純矢(創志学園高)なども可能性がある。これらの競合を避け、思い切って野手獲得へ舵を切るならば、右のスラッガー・石川昂弥(東邦高)も候補として名前が挙がってきそうだ。

※情報は10月13日時点『週刊ベースボール』2019年10月28日号(10月16日発売)より

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