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記録で分かる、あの選手の意外な真実?

“丸抜け”で鈴木誠也はどう進化したのか?/2019の焦点

 

今週号の週刊ベースボールでは中とじ付録で支配下全選手のDATAファイルをお届けしているが、ここでは、いくつかのテーマに絞り、記録を見ながら“深読み”の検証をしていこう。

打席での貫録もたっぷり


 セの首位打者・鈴木誠也(打率.335、28本塁打、87打点)は、不動の四番として君臨し、終盤は三番にも入った。特に前半は孤軍奮闘の感があり、チームが6勝15敗に終わった6月の打率.220もそうだが、よくも悪くも2019年のカープは鈴木にかかっていた。球団別では巨人戦に強さを発揮したが、一時は打率4割7分台まで行くも、ラスト5試合に18打数3安打(打率.167)で.402で終わった。巨人だけに強かったわけではなく、交流戦で対戦したパ球団以外は一番低いDeNAでも.318となっている。

 丸佳浩が抜け、打線のつながりを欠いたのは打点からもうかがえる。出場試合数は違うが、昨年に比してホームランは30本から2本減ながら、ヒット数は135安打から167安打、得点圏打率も.276から.285でも、打点は94から87だ。

 四球が増え、出塁率が上がっているが、これは警戒されただけではなく、「なんとか塁に出る」という意識の強さもあったはず。打球方向ではセンター方向がホームラン3本から9本、ヒットの数自体も25本から51本と倍増。ライト方向へのヒットも13本から25本と増えており、状況次第では引っ張ることなく右打ちをしていたことがうかがえる。


 対左投手の強さが際立ち、打率.399.出塁率.517(右が.304、.421)。さらに走者2人以上がいた場合、スイッチが入るのか満塁の8打数5安打を含め、74打数29安打、打率.392となっている。

 また、今季もう1つ特筆すべきは25盗塁。トリプル3にも迫った。

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