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プロ野球キャンプガイド

見どころ&楽しみ方はココ!プロ野球春季キャンプを10倍満喫する4つのポイント

 

さあ球春到来だ! 2020年シーズンへ向けて、2月1日に12球団が沖縄&宮崎で一斉にキャンプイン。日本一を目指し、どの選手も懸命に汗を流す。そんなキャンプを10倍満喫できる4つのポイントをまずは紹介しよう。キャンプの醍醐味を知っておけば、現地での楽しさは増すばかりだ。

写真は昨春の広島安部友裕で、長いパイプでスイング。こうした変わった練習法などからも、選手の意識が垣間見える


【POINT1】まずは迫力満点の練習を見よ!


 練習を見なければ始まらない。なんと言ってもキャンプ最大の醍醐味は“ド迫力”の練習を間近で堪能できることだろう。打撃練習ではグングン伸びる大飛球を目で追うもよし、木製バットの乾いた打球音を耳で楽しむもよし。着眼点は多岐にわたるが、シーズン中の“試合前練習”と異なるのが選手たちの意識だ。逆方向やライナー性を意識して放つなど、飛んでいく打球の傾向から、“キャンプのテーマ”が垣間見えるはず。練習を見て選手の意識を分析してみるのも1つの楽しみだ。

“キャンプだから見られる”ブルペンでの投球練習も必見。球場でのスタンド観戦よりも、グラウンドレベルに近い角度で見学することがでるブルペンでは、ボールが目の前を通過し、球速がより体感できる。指でボールを切る音や、投手の表情も分かるとあって、熱気に満ちたブルペンは一見の価値あり。さらに捕手のキャッチング技術もピカイチだ。捕球音が鳴り響くブルペンは臨場感にあふれ、キャンプのイチオシ・スポットとなっている。

写真は昨春の巨人ブルペン


 全体練習終了後の“居残り練習”も楽しみの1つ。ユニフォームが泥だらけになる特守や、黙々と打ち込むロングティーなど、“誰”が“どんな”練習をしているかを目にすれば、今季にかける思いが感じられるはず。懸命に汗を流す姿勢を目の当たりにすれば、シーズン開幕後の応援にも、さらに熱が入ること間違いなしだ。そんな練習メニューは、球団HPや現地に置いてあることもあるので、まずは練習日程をチェックしてみよう。

【POINT2】今春は実戦練習が増!?


ロッテは昨春キャンプで初日に紅白戦を敢行。今春は、どの球団も早めの実戦スタートが予想される


 選手個人としては技術向上を図る一方、チームとしては長いシーズンを戦い抜くための“調整期間”でもある。そのため、開幕からの“逆算”をするのは当然のこと。今季は東京オリンピックの開催で、ペナントが7月中旬から約1カ月中断するため、開幕が例年より1週間早まり、3月20日に。第4クールが終わるころには、開幕まで残り1カ月を切るとあって、例年以上に実戦形式の練習が増えることが予想される。現にオープン戦の開幕は2月16日と昨年より7日早い。

 となれば、キャンプ序盤からチーム内で行う『シート打撃』や『紅白戦』などの実戦形式の練習が増える流れになるだろう。結果がすべてのプロの世界。練習とはいえ、働き場を得ようとする選手たちは目の色を変えて実戦に挑む。ポジション争いに加え、一軍定着を期す若手の奮闘も期待でき、今春は例年以上に熱を帯びた実戦が展開されそうだ。

 当然、キャンプ中に一、二軍の入れ替えも行われるとあって、練習試合や紅白戦でも結果にこだわる若手選手は少なくない。そんな実戦形成の練習では、上記の『POINT1』で紹介した、それぞれが取り組んできた“練習テーマ”が、どう結果につながるのかにも注目したいところ。すでに紅白戦の仮日程を公表している球団もあり、選手たちの競争意識も増していく。キャンプインの2月1日時点で、開幕まで残り49日。調整が早まり、実戦形式の練習が増えるであろう今春キャンプは、例年以上に見どころも増えそうだ。

【POINT3】選手との距離が近い!


サインをもらうのは練習終了後がおオススメだ


 練習や実戦から角度を変えた楽しみ方の1つに選手との距離が近いことがある。シーズン中よりもグッと近い距離で、お気に入りの選手の写真撮影を行うことも可能だ。球団によっては『キャンプ観戦ツアー』も組まれている。参加者には特典として、ベンチ前などグラウンドレベルでの観戦ができることもあり、あこがれの選手を間近で見ることができるのもキャンプの醍醐味。普段よりも距離が近いとあって、選手からサインをもらうためにキャンプに訪れるファンも多い。色紙やボール、サインペンなどが現地販売されているケースも多く、ファンにとってサインをもらうことがキャンプの楽しみになっている。

 ただし、練習中の選手に対して無理に声をかけたり、握手を求めるのはNG。多くの人で混雑する中で握手を求めて、選手のケガにつながった前例もある。マナーを守ることを忘れずに。サインを無理に求めなくても、ランチ中や練習終了後に球団が『サイン会』を設けることもあるので、球団HPの確認や現地でのアナウンスに耳をすましておこう。

 どうしても、お目当ての選手からサインがほしい場合は、練習メニューがすべて終わった後にお願いするのがオススメ。絶対にもらえるわけではないが、練習中よりも、サインをしてくれる可能性は格段に上がるはずだ。ただ、選手によってメニューが異なり、終了時間も変わるため、『POINT1』で紹介したように、練習メニューを頭に入れることを忘れずに。タイミングや場所を考えることが、サインをもらう大きなポイントとなる。

【POINT4】グルメなど“+α”も堪能せよ!


キャンプ地にも“ご当地グルメ”がズラリ。上は昨春の巨人・沖縄キャンプで販売された“アグー豚使用“のカレーライス


 観光を兼ねて、キャンプ地を訪れるのも楽しみ方の1つだ。キャンプ観戦の翌日に、観光地を巡るのもいいだろうが、キャンプ地でも“ご当地”を堪能することができる。

 特にキャンプ地で楽しめるのが“ご当地グルメ”。球場周辺で販売していることが多く、沖縄では『ソーキそば』『石垣牛』『宜野座バーガー』、宮崎では『地鶏』『チキン南蛮』『肉巻きおにぎり』などのメニューが並び、ファンの空腹を満たすと同時に観光気分も満喫できる。フードコートも設置されているので、食事場所に困ることもない。

 球団のオリジナルメニューを展開していることもある。阪神の沖縄キャンプでは『高山カレー』『能見キムチ丼』など選手名をあしらったメニューがあり、遊び心も満載。複数球団のキャンプを回って練習メニューを比べつつ“食べ比べ”も楽しんでみるのも1つの楽しみ方だ。

写真はオリックス宮崎キャンプのバファローズタウン


 グルメ以外も、球団マスコットがキャンプ地に訪れるほか、2月14日のバレンタインデーにイベントを行う球団や、親子参加型の野球体験や野球教室などを開催することも。12球団で多種多様なイベントが開催されるだけでなく“キャンプ地限定”のグッズを販売している球団も多い。“お土産”としてはもちろん、ファンにとっては貴重な“コレクト・アイテム”であり、キャンプの思い出にもなるだろう。

 野球を楽しむだけでなく、グルメやイベントなど“+α”も充実しているキャンプ。各球団ページを見て、自分なりの楽しみ方を見つけてみてはいかがだろう。

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