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ドラフト特集2020

12球団徹底分析ドラフト補強ポイント&ターゲット【セ・リーグ編】

 

ドラフトまで残り3カ月となり、各球団もそろそろ候補を絞りつつある。狙いは誰なのか。各球団の補強ポイントから探ってみよう。まずはセ・リーグから。
※年齢は2020年満年齢

読売ジャイアンツ



2020ターゲット
[1]中森俊介 将来のエースでスター候補 (投手/明石商高/18歳)
[2]早川隆久 開幕即戦力の先発タイプ (投手/早大/22歳)

補強ポイント
[投 手]未来型or即戦力投手
[捕 手]補強の必要なし
[内野手]右打ちの二遊間
[外野手]長中距離砲

 即戦力を求めるか、将来のエースとなり得る高校球界のスターにかけるか、難しい判断を迫られている。近年は、甲子園のスター選手を1巡目で指名している(抽選で外す)。チームを背負って立つ“球界のスター”の有無は死活問題で、今季で言えば投手の中森俊介(明石商高)がそれにあたり、同校の全体練習再開日の6月15日には、榑松伸介スカウト部次長ら3人が視察に訪れている。

 ただし、中長期的に見ればこれ以上の素材はいないが、7月14日に「近未来の先発ローテ」の高田萌生楽天に放出してまで、一軍実績十分の高梨雄平(中継ぎ左腕だが)を獲得したように、現場は即戦力を求めている。今季の新人がJR東日本出の右腕・太田龍以外、全員高校生だったことも無関係ではない。社会人では巨人二軍相手に好投を見せた右腕の小野大夏(Honda)や栗林良吏(トヨタ自動車)、大学生なら山崎伊織(東海大)、左腕なら総合力の高い早川隆久(早大)らが候補に挙がるか。

横浜DeNAベイスターズ



2020ターゲット
[1]佐藤輝明 打線を背負う将来の主軸候補 (内・外野手/近大/21歳)
[2]入江大生 先発ローテ担う即戦力の右腕 (投手/明大/22歳)

補強ポイント
[投 手]先発右腕、抑え候補
[捕 手]補強の必要なし
[内野手]将来の主軸候補
[外野手]将来の主軸候補

 今季より佐野恵太が四番を務めてはいるが、主軸はロペス、ソトをはじめとした外国人に頼っているベイスターズ打線。将来を考えれば、クリーンアップを担うことができる和製大砲の育成が急務であることは明白だ。球団がマークするのが佐藤輝明(近大)。長打力のみならず、俊足さらに内・外野をこなせる点でも評価が高い。右のスラッガータイプでは牧秀悟(中大)もリストアップされているようだ。

 投手では、サウスポーが並ぶ先発陣に即戦力の右腕を補強したい。中森俊介(明石商高)ら今ドラフトの目玉投手は当然チェックしているはずだが、ここに来て評価を上げているのが入江大生(明大)。六大学リーグでの通算成績は2勝ながら、昨秋は22回で25奪三振をマークするなど進化を遂げつつある。同大OBの森下暢仁(広島)クラスへの“大化け”も期待される。メジャー挑戦を公表する守護神・山崎康晃の後釜候補には、最速155キロの木澤尚文(慶大)の名前も挙がっている。

阪神タイガース


[左]佐藤輝明 [右]中森俊介


2020ターゲット
[1]佐藤輝明 強打の即戦力内野手内野強化の要 (内・外野手/近大/21歳)
[2]中森俊介 将来のエース近未来の即戦力 (投手/明石商高/18歳)

補強ポイント
[投 手]未来の先発ローテ投手
[捕 手]補強の必要なし
[内野手]強打の内野手
[外野手]将来、井上広大と争うスラッガー

 各学校が部活などの活動を再開するのに合わせるように、スカウト陣も視察を開始している。コロナ禍の影響で球団事務所の出入りが厳しく管理されており、なかなか情報が伝わってこない。しかし、ドラフト1位候補の近大の練習開始日に佐藤輝明(近大)の視察に畑山俊二統括スカウトと、エリア担当(関西地区)の渡辺亮スカウトが訪れた。佐藤に関しては、即戦力で強打が魅力。チーム状況からも欲しい逸材だけに早い段階から視察を繰り返しているため、1位指名の可能性は極めて高い。

 また、7月4日に行われた明石商高対智弁和歌山高の練習試合では熊野輝光スカウトが中森俊介(明石商高)を視察。「ボールの感じは良かった」とコメント。今季は西純矢及川雅貴と高校BIG4の2人を獲得。ここに中森が加われば将来強力な先発陣が出来上がる可能性は高い。そこも含めコロナ禍での体調面での影響なども見ながら、絞り込みを行っている状況だ。

広島東洋カープ


[左]入江大生 [右]中森俊介


2020ターゲット
[1]入江大生 森下に続く即戦力投手 (投手/明大/22歳)
[2]中森俊介 早く使える高校生投手 (投手/明石商高/18歳)

補強ポイント
[投 手]投手王国確立に向け即戦力投手
[捕 手]補強の必要ほぼなし
[内野手]優先度低い。外野にも回せる俊足
[外野手]鈴木誠也の後継者になれる素材型

 近年の補強の結果、捕手と内野手にはある程度若手の有望選手がそろいつつあり、補強ポイントは投手と外野手が中心になりそうだ。最優先されそうなのは投手だ。昨年はドラフト1位で即戦力投手の森下暢仁を獲得したが、これに続く即戦力投手の獲得で、近い将来の投手王国の確立を目指す。理想を言えば左腕投手だが、今年の人材を見渡すと好素材の多いのは右腕。社会人では栗林良史(トヨタ自動車)、大学では森下の後輩でもある入江大生(明大)の名が挙がる。場合によっては、高校生の中森俊介(明石商高)あたりへの転換も。早くから出てきてくれれば、即戦力投手を獲りに行くのに近い結果を生めるはず。

 野手では、鈴木誠也の後に主力を張れる、スケール感のある素材が欲しい。昨年はこの狙いで宇草孔基を指名したが、1人に背負わせるよりは、もう1人入れて競い合う形を作るほうがいいはず。佐藤輝明(近大)や、内野手だが牧秀悟(中大)あたりが候補になるが、さて……。

中日ドラゴンズ


[左]栗林良吏 [右]高橋宏斗


2020ターゲット
[1]栗林良吏 即戦力となる本格派投手 (投手/トヨタ自動車/24歳)
[2]高橋宏斗 将来性のあるエース候補 (投手/中京大中京高/18歳)

補強ポイント
[投 手]即戦力&将来性のある先発
[捕 手]将来性のある高卒捕手
[内野手]守備力の高い即戦力
[外野手]主力レギュラーの後継者

 今年も地元の東海地区を重視したドラフト戦略であることは間違いない。それは静岡県出身の鈴木博志、岐阜県出身の根尾昂、愛知県出身の石川昂弥と過去3年のドライチの顔ぶれを見ても明らか。即戦力では栗林良吏(トヨタ自動車)、将来性では高橋宏斗(中京大中京高)の名前が挙がる。2人ともに愛知県出身、150キロを超す力のあるストレートが武器の右腕。ただし、高橋は大学進学を希望していると見られ、地元・豊川高の本格派右腕でもある森博人(日体大)も候補になる。

 控え野手の充実も必要不可欠。内野のバックアップはもちろん、ベテランの大島洋平平田良介の後継者となる外野手の獲得は急務。内外野を守れる左のスラッガーの佐藤輝明(近大)は適任だ。守備範囲が広く、抜群のスピードを誇る五十幡亮汰(中大)も広いナゴヤドーム向きの選手。来田涼斗(明石商高)も三拍子そろった外野手としてマークしている。

東京ヤクルトスワローズ


[左]早川隆久 [右]来田涼斗


2020ターゲット
[1]早川隆久 即戦力となる先発左腕 (投手/早大/22歳)
[2]来田涼斗 数年後の主力打てる外野手 (外野手/明石商高/18歳)

補強ポイント
[投 手]即戦力の先発左腕
[捕 手]数年後の正捕手候補
[内野手]数年後の正二塁手候補
[外野手]アベレージ型の巧打者

 今年も投手が中心の指名となるだろう。特に左腕がコマ不足で、先発、中継ぎともに頭数が欲しい。即戦力となる大学生、社会人の上位指名が有力だ。早川隆久(早大)や伊藤将司(JR東日本)らが候補。青木宣親雄平らベテラン勢が主力を張る外野陣の高齢化も心配で、近い将来レギュラーを張れる巧打者の獲得も急務だろう。長打も足もある来田涼斗(明石商高)や、抜群の身体能力を誇る佐藤輝明(近大)、今川優馬(JFE東日本)らの評価が高い。

 内野は山田哲人村上宗隆ら20代の主力がそろうが、不測の事態やFAなどでの流出に備えておきたい。どこでも守れる上川畑大悟(NTT東日本)や、長打力を秘める牧秀悟(中大)が獲得できれば安心だ。もちろん、数年後を見据えて高校生も獲得しておきたい。甲子園での実績十分の中森俊介(明石商高)や、元ヤクルト度会博文を父に持つ内野手の度会隆輝(横浜高)らが候補に挙がっている。

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