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2021いよいよキャンプイン!

【編集部選定】2021シーズン 気になるわがチーム投打のキーマン・ヤクルト

 

何かと新戦力が話題となるのが春季キャンプ。目標は各球団とも「優勝」。そのためには必ずキーマンとなる選手が投手にも野手にもいる。そんな各チームの優勝へカギを握る選手たちは誰なのか。

投手編・奥川恭伸 未来のエースとなる1年


1年目の苦い経験を、必ず糧にしてみせる


 1年間先発ローテーションを守り切り、規定投球回到達が期待できる投手は、現状ほとんどいない。昨季は規定到達者ゼロで(小川泰弘は規定に1イニング足りず)、先発の平均投球回はリーグワーストの5.01回と、リリーフに負担が集中した。

 当然、今季の最重要課題は先発投手陣の再整備だ。小川だけでなく実績のある高梨裕稔アルバート・スアレス、期待され続けている高橋奎二らが意地を見せなければならない。そこで、いつまでも石川雅規頼みの先発陣に発破をかけ、奮起を促す意味でも、奥川恭伸の台頭は不可欠だろう。

 高卒ルーキーながら即戦力の評価を受けていた昨季だったが、新人合同自主トレの時点で右肩に炎症が見つかり、その後は右ヒジも痛めるなど一進一退の調整が続いた。一軍デビュー戦となった広島との最終戦(神宮)では、3回途中5失点KO。結果は残せていないが、高津臣吾監督が「奥川を未来のエースに育てる」と話すように、ポテンシャルの高さに疑いの余地はない。

 昨季の分の期待も背負い、今季こそ一軍で先発ローテに食い込みたい。奥川の台頭は、チームの未来をも照らす光になるはずだ。

■2020年成績■
1試合0勝1敗0S0H防御率22.50

■2021年期待数字■
15試合以上先発

打者編・内川聖一 四番と助っ人のバックアップを


打線強化にチーム内競争激化と、内川加入の相乗効果は大きい


 昨季全試合で四番に座った村上宗隆が最高出塁率のタイトルを手にしたが、リーグトップの故意四球などで勝負を避けられる傾向があり、それは五番打者を固定できなかったことと無関係ではない。今季は、五番打者を確立し、相手が「村上との勝負を避けられない」状況を作り出すことが、ゲームを有利に進めていく上で必要になってくる。

 候補には、ソフトバンクから加入した内川聖一を挙げたい。長打力が武器のホセ・オスナドミンゴ・サンタナといった新助っ人もいるが、新型コロナの影響もあり、2月1日時点で入国の目途が立っていない。日本の野球に慣れるのにも時間を要すると見られるため、信頼度では通算2171安打の内川に軍配。クリーンアップの一角として、確実に走者をかえす打撃が期待される。

 内川の守備位置は一塁のみで、村上は必然的に三塁を守る。つまり三塁、遊撃の両にらみで定位置を狙っていた廣岡大志西浦直亨らが遊撃一本での争いを余儀なくされ、元山飛優奥村展征らとし烈な争いを繰り広げることになる。こうしたチーム内競争は、選手個々の能力の底上げにもつながる。内川の存在が、さまざまな相乗効果をもたらすはずだ。

■2020年成績■
42試合32安打1本17打点0盗塁打率.327
※ウエスタン・リーグ

■2021年期待数字■
80打点

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