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セの本塁打王争いは熾烈な三つ巴 山本由伸は最終戦に史上6人目の「4冠」かける

 


岡本、村上、鈴木の3選手が「2冠」の可能性残す


 両リーグともに優勝争いがクライマックスを迎えているが、個人タイトルの行方も気になるところ。最後まで目が離せない部門も多い両リーグのタイトル争いの状況を整理してみたい。

 まずは、セ・リーグの打撃部門。本塁打と打点の2部門では、村上宗隆(ヤクルト)と岡本和真(巨人)が熾烈な争いを続けてきた。本塁打はともに39本でリーグトップに並び、打点では岡本が113、村上が112という状況。ヤクルトは3試合を残しているが、巨人はすでにレギュラーシーズンの全日程を終了した。現時点では2部門でトップに立つ岡本だが、「2年連続2冠」なるかはライバルの結果次第となる。

 本塁打王争いついては、鈴木誠也(広島)も38本と1本差で2選手を追う。9月に13本塁打と量産し、9月以降で19本塁打を放って猛追。広島は3試合を残しており、勢いを考えても初の本塁打王獲得は十分に可能な状況だ。鈴木は打率でも2位の坂倉将吾(広島)に4厘差、3位の近本光司(阪神)に5厘差をつけて.318でトップに立っており、2年ぶりの首位打者、さらには本塁打王との2冠獲得も射程圏に入っている。

 セ・リーグの投手部門では、青柳晃洋(阪神)と九里亜蓮(広島)が最多勝のタイトルを争う。現状では青柳が13勝でリーグ首位に立ち、九里が12勝で2位。ともに最終戦での先発が予定されており、タイトルの行方は最後まで分からない。また、防御率では柳裕也(中日)が2.20でトップに立ち、奪三振(168)との2冠獲得が濃厚な状況だ。

吉田の2年連続首位打者は確実、杉本は初の本塁打王へ



 パ・リーグの打撃部門では、吉田正尚(オリックス)が打率.339で首位打者獲得が確実な状況となっている。10月3日に右肩の骨折で登録抹消となって離脱中だが、すでに455打席で規定打席に到達。2位の森友哉(西武)は.309と3分の差があり、吉田が2年連続となるリーディングヒッターをほぼ手中にしている。

 本塁打王争いでは、杉本裕太郎(オリックス)が32本でリーグトップ。28本で2位に並ぶ柳田悠岐(ソフトバンク)とレアード(ロッテ)に4本差をつけており、初のタイトル獲得が目前に迫っている。打点王争いは島内宏明(楽天)が96打点で首位に立ち、91打点のレアードが追う展開。残り試合は楽天が2、ロッテが4となっており、最後までもつれる可能性がある。

 パ・リーグの投手部門では、山本由伸(オリックス)が各部門で驚異的な数字を残している。5月28日以降は負け知らずの14連勝で17勝5敗と、すでに最多勝のタイトルは確定。防御率1.46、奪三振199もリーグトップで、25日の最終戦で黒星がつかなければ勝率トップも確定的となる。勝利数、防御率、奪三振、勝率と主要4部門のタイトル独占となれば、1990年の野茂英雄(近鉄)、2006年の斉藤和巳(ソフトバンク)に続くパ・リーグ史上6人目の快挙達成となる。

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