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2025ドラフト特集 ドラフト直前展望

【2025ドラフト番付】東の横綱は創価大・立石正広 西の横綱は健大高崎高・石垣元気 東大関の明大・小島大河も1位入札重複の可能性大

 

2025年の「超目玉」は、右の強打の内野手である創価大・立石正広だ。どの球団も補強ポイントに合致する逸材で、10月13日にはいち早く、広島が1位指名を公表した。不動の「東の横綱」から順に、番付で選手の序列を見ていく。

■2025ドラフト番付【最終版】 ※△は投手は左投げ、野手は左打ち、□は両打ち


佐々木麟太郎はどうなる?


 右の大型内野手。どの球団も将来の幹部候補生として獲得したい逸材は創価大・立石正広である。2025年の「超目玉」は東の横綱に配置する。行くか、行かないかという判断だが、すでに広島が1位公表。重複してでも挑みたい逸材である。

創価大・立石は強打に加えて、守りでも内野ならばどこでもこなせる強みがある。攻守走3拍子がそろっている[写真=矢野寿明]


「将来のエース」という観点では西横綱の健大高崎高・石垣元気も人気を集める可能性大だ。左打ちの野手では東大関の明大・小島大河の評価も高い。「打てる捕手」との呼び声高く、センス抜群のバットコントロールはまさしく即戦力。高校時代には内野手経験もあり、選択の幅が広がってくる。

健大高崎高の158キロ右腕・石垣も第1回1位入札の重複が有力視される[写真=田中慎一郎]


 毎年、どの球団も喉から手が出るほどほしいのがサウスポー。No.1は鷺宮製作所・竹丸和幸だ。大卒2年目は心身とも充実しており、来年の開幕先発ローテーションも計算できる。この上位4人に12球団同時の第1回入札で集中しそうだ。

左では鷺宮製作所・竹丸がNo.1評価と言われる。即戦力であり、1位で競合する可能性も十分にある[写真=矢野寿明]


 夢ばかり見ても、ドラフトは相手のあることで、現実路線も頭に入れないといけない。複数球団が競合した上で、抽選外れのリスクも見据える必要があるわけだ。そこで、単独指名候補となるのは関脇と小結勢である。投手はいずれも完成度が高く、一軍の先発ローテ争いができる。野手の法大・松下歩叶は右の内野手で、青学大・小田康一郎は左の強打者。いずれも今夏の日米大学選手権で本塁打を放っている。メジャー予備軍との直接対決で結果を残したのは、イコール即戦力レベルと言っていい。

 最後に外せないのはスタンフォード大・佐々木麟太郎の存在である。現状の番付では2巡目のトップ(全体13番目)に配置しているが、状況によっては、1位入札も視野に入れないといけない。影の目玉候補だ。

スタンフォード大・佐々木を指名する球団は現れるのか。来年にはMLBドラフトも控えており、その「1枠」を行使するか悩ましいところだ[写真=Getty Images]


 花巻東高(岩手)では主な高校生で1位とされる高校通算140本塁打。高校3年時、23年のドラフトでも1位候補に挙がっていたが、プロ志望届を提出せず、留学を選んだ。大学1年のプレーを終え、9月からは2年生に進級した。

 7月のプロ野球実行委員会で動きがあり、佐々木が「指名対象」となることが12球団へ通知された。佐々木は来年4月18日に21歳で、同年7月のMLBドラフトの対象選手でもある。仮にNPBドラフトで指名された場合、交渉権は翌年の7月末まで。ただ、交渉・契約の解禁は「所属するリーグ戦の終了後」との規約がある。NCAA一部所属のスタンフォード大に所属する佐々木は、5月のシーズン後となる。MLBドラフトを待たずして、NPB球団と契約することも可能だ。一方でMLBドラフトを待ち、進路を決めることもできる。つまり、NPB球団が交渉権を獲得しても、公式戦出場は早くてもシーズン中盤。佐々木はもともとMLB志向が強く「入団拒否」の可能性もある。NPB各球団は貴重な「1位」という指名枠を行使するのか、その見極めを迫られるのだ。

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