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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

張本勲コラム「人の宿命とはいえあまりに残念。史上最高のセカンドを選ぶならば、やはり筆頭は高木守道だ」

 

守備だけではない。高木は攻守走がそろった最高のセカンドだった


歴代の名手たちをしのぐ3拍子そろった攻守走


 年明けから訃報が続く。2月11日、野村克也さん(元南海ほか)が亡くなった。人間の宿命、早いか遅いかの違いとはいえ、やはり非常に残念だ。哀惜の念に堪えないし、私自身も腹をくくって生きていかなければならない。

 野村さんについてはあらためさせていただくとして、今回は1月17日に亡くなった高木守道について書いていきたい。プロ野球80年以上の歴史の中でも、攻守走に抜群だった高木は歴代最高のセカンドと言っていいのではないか。

 セカンドというポジションは高木以外にも多くの名手たちがいた。実際に見たわけではないが、先輩方の誰に聞いても名前が挙がったのが苅田久徳さん(元東京セネタースほか)だ。6-4-3のダブルプレーで、ファーストを見ないまま送球するというのは苅田さんが始めたことらしい。そのプレーを後に巨人千葉茂さんなどが継承していった。

 守りだけなら超一流。だが、苅田さんは打撃が少し落ちるとも聞いている。千葉さんもライト打ちはうまかったが、3拍子すべてが高木ほど高いレベルでそろっていたわけではない。シュート打ちの名人だった南海の岡本伊三美さんがセカンドを守りながら首位打者を獲っているが、ほかの名手たちと比べれば守備範囲が狭かったことは否めない。

 高木はとにかく守備範囲が広かった。並のセカンドならギリギリ突っ込んで捕るような打球を、何気なくさばいていた。足が速かったこともあるだろうが、ポジション取りが絶妙だったのだろう。内外野を問わず、歴史に残るような守備の名手は・・・

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