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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

張本勲コラム「侍ジャパンには力を出し切って、悔いのないように戦ってもらいたい」

 

強化合宿での日本代表。左から稲葉篤紀監督、吉田正尚坂本勇人鈴木誠也[写真=榎本郁也]


指揮官は非情であれ


 いよいよ東京オリンピックが始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期となり、まだ決して終息したわけでもないというのに開催に踏み切ったことについては残念でならないが、始まってしまったものは仕方がない。オリンピック後、この国がとんでもない事態になっていないことを祈るばかりだ。

 気になる野球の日本代表だが、メンバーの顔触れを見ると、特に投手陣の充実が感じられる。菅野智之中川皓太(ともに巨人)が故障を理由に辞退し、千賀滉大(ソフトバンク)とルーキーの伊藤大海(日本ハム)が追加招集されたが、力のある投手がそろったと思う。

 野球は何よりもまず投手だ。守りを固め、相手のスコアボードにゼロを並べていくことでチームは落ち着き、リズムも生まれてくる。先取点を与えず、できれば無失点でいきたいが、それほど簡単でもないだろう。たとえ得点を許したとしても最少失点でしのいでもらいたい。

 野手陣も力のある選手がそろったと思うが、個人的には岡本和真(巨人)を入れてもらいたかった。もちろん稲葉篤紀監督も人選には相当に悩んだと思うが、投手が一番怖いのは何よりもホームランバッター。投手に与えるプレッシャーは大きく、僅差の場面ならなおさらだ。ただ岡本の場合、好不調の波が大きい面もあり、鈴木誠也(広島)や村上宗隆(ヤクルト)ら一発が期待できる打者はいるから、守備位置も含めての兼ね合いもあったのだろう。あとはショートに阪神のルーキー、中野拓夢も選んでもらいたかった。躍動感あふれる思い切ったプレーは見ていて気持ちがいい。守備もうまく、チームに勢いをつけてくれそうな気がしたからだ。

 投打ともに・・・

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球界きってのご意見番として活躍する野球評論家の張本勲氏が週刊ベースボールで忖度なしの喝を発信。球界の未来を考えた提言を展開する。

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