光った女房役の存在
今はクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージが終了し、ファイナルステージが始まろうとしているころだが、リーグ優勝を飾った
ヤクルトとオリックスは何としても日本シリーズへ進みたいところだろう。リーグ優勝に日本一、これがチームにとっては最高の成績だからだ。もちろんファーストステージを勝ち上がってきたチームも優勝を逃した悔しさがあり、何とか日本一をと意気込んでいるはずだ。
正直に言えば、長いシーズンを戦い抜いて優勝を勝ち取ったチームが日本シリーズに出場するのが筋だとは思う。しかしCSはCSの面白さがあり、興行面でも大きなメリットがある。何よりもファンが望んでいるのだから、これはこれで良しとしなければならない。いまだに賛否両論はあるようだが、時代に合ったルールなのだと思う。
さて、今回は両リーグの優勝チームについて述べたい。まずはセ・リーグからだ。最後は少しもたついたものの、ヤクルトが6年ぶり8度目の優勝を飾った。2年連続最下位からの優勝を誰が予想できただろう。将棋で言えば歩が成金になったようなものだ。解説者たちの開幕前の予想ではほとんどがBクラス、しかも最下位が多かった。少なくとも優勝予想をした解説者は皆無だったのではないか。それは後半戦が始まってからも同じで、
阪神、
巨人、ヤクルトと三つ巴の戦いの中から、真っ先に落ちていくのはヤクルトだという意見が多かった。しかし最後に笑ったのはヤクルト。本当にあっぱれだ。
巨人、阪神に比べて打線が太かった。一番に
塩見泰隆が定着し、
青木宣親、
山田哲人、
村上宗隆と続き、
オスナと
サンタナの助っ人コンビも活躍。そして忘れてならないのが
中村悠平だ。二番に座ったこともあったが、よく打った。本塁打は2本と少ないが、105安打で打率.279は捕手というポジションを考えれば十分に合格点。阪神、巨人に比べて切れ目のない打線だった。
最下位予想の根拠は投手力の弱さだったと思う。実際に2ケタ勝利には誰も届かず・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン