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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

張本勲コラム「助っ人の活躍の条件は日本という国、日本の野球に順応できるかどうか。新戦力が多いから強いとは限らない」

 

2度の三冠王に輝いたバース。日本野球に順応した助っ人の代表だ


過度の期待は禁物


 春季キャンプも終わりに近づき、どの選手も仕上がってきているだろう。これからは実戦が多くなっていくだろうが、キャンプで取り組んできたことを出してもらいたい。実績のあるベテランはともかく、若手はここからふるい落としにかけられ、生き残った選手が開幕一軍の切符をつかむことになる。開幕までまだ1カ月近くあるが、ウカウカしていられない。ケガにも注意だ。

 首脳陣にとっては選手の状態が気になるところだが、中でも今季から加わった新戦力はシーズンの戦いを考えても特に気になるところだ。期待どおりにやってくれるのか、チームにフィットするのか、また起用法やルーキーなら育て方に頭を悩ませているはずだ。今回は新戦力について私の意見を述べておこう。新戦力と言えば、助っ人、ルーキー、移籍と大きく分かれると思うが、まずは助っ人からだ。

 最初に言っておきたいのは、助っ人ほどあてにならないものはないということだ。たとえ実績があったとしても、日本でも成功するとは限らない。高年俸を払って獲得するのはいいが、私があらためて言うまでもなく、まったく期待外れに終わって帰国した助っ人はたくさんいる。

 そういう助っ人の共通点は日本の野球をなめていることだ。下に見ていると言ってもいい。これはメジャーで活躍した助っ人に多いのだが、プライドだけ高く、腰掛け気分で来日しているのだ。何としても日本で結果を残したいという強い気持ちがないから、どうしても身が入らない。何とかなるだろうと思っている。日本の環境にも慣れようとしないし、日本語も覚えようとしないからストレスがたまり、だんだん野球にも集中できなくなってくる。

 そして頑なに自分のやり方を変えようとしないことだ。

「俺はこれで実績を出してきた」

「俺のやり方で俺の好きなようにやるんだ」

 そんな態度を取る。いや・・・

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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

球界きってのご意見番として活躍する野球評論家の張本勲氏が週刊ベースボールで忖度なしの喝を発信。球界の未来を考えた提言を展開する。

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