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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

張本勲コラム「交流戦の開催は考える時期に来ていないか。球団や選手にとっても負担が大きいならば、リーグ同士の熱い戦いに集中すべきだ」

 

昨年の交流戦Vは11年ぶり2度目となるオリックスだった[写真=佐藤真一]


セとパの人気が逆転?


 そろそろ今年も交流戦が始まるころだ(5月24日〜6月12日)。この交流戦が始まったのは2005年のことで、今年で17回目を迎えるという。2年前は新型コロナウイルスの影響で開幕が6月と遅れ、その影響で開催されなかったが、その1年を除けば毎年行われている。

 だが、少し考えてもらいたい。交流戦を心待ちにしているファンというのは果たして全国にどれほどいるのだろう。もちろんいるとは思うのだが、その興味は年々、薄れているように感じているのは私だけではないはずだ。

 もともと交流戦というのは人気のなかったパ・リーグが人気のあるセ・リーグ……というより巨人との対戦で人気や収益を得ようとしたところから始まっているが、当然のように旨味が少なくなってしまうセ・リーグが拒否していた。しかし、プロ野球再編問題や交流戦を望むファンの声も大きくなり、セ・リーグの球団も歩み寄ることになって実現に至ったと聞いている。

 当初は私も賛成だった。これまたメジャー・リーグでも実施しているから日本でもやるべきだという意見はともかく、やはり公式戦の試合としてセとパが真剣勝負を繰り広げるのは興味深かった。目新しさもあった。しかし今はどうだろう。さほど興味が感じられず、毎年やっているから今年もという感じだ。もう交流戦の役目は終わったと思えるし、その必要性も感じない。もしかするとファンも選手も私と同じ気持ちなのではないだろうか。

 もちろん交流戦には交流戦ならではの楽しみがある。今季で言うなら完全試合を達成したロッテ佐々木朗希がセの強打者、例えば巨人の岡本和真ヤクルト村上宗隆に対し、どのような投球を見せるのか。あるいは巨人のルーキー大勢がパの強力打線にどう向かっていくのか。しかしその対決は、オールスターゲームにとっておけばいいではないか。そうすれば・・・

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球界きってのご意見番として活躍する野球評論家の張本勲氏が週刊ベースボールで忖度なしの喝を発信。球界の未来を考えた提言を展開する。

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