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“一打無敵”のご意見番が球界を斬る 張本勲の喝!!

張本勲コラム「いよいよ長いペナントレースが開幕する。選手たちはつらさ、苦しさから逃げず、常に野球のことを考えて戦い抜くことだ」

 

オープン戦は準備段階。すべてはペナントレースだ。写真は筆者プロ5年目のオープン戦[写真=BBM]


長く厳しい戦いの始まり


 日本中がWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で盛り上がっている。原稿の締め切りと本誌の発売日のタイミングが悪く、現時点では1次ラウンドを4戦全勝で1位通過したところだ。韓国とチェコには先制点を許したものの、結果的には力の差を見せつけて勝つことができた。細かいことを言えばキリがないし、ミスもあったが、国際試合で大切なのは最後に勝つこと。勝ち切ることだ。それができて準々決勝ラウンドに進むことができたのだから問題はない。

 重要なのはここからだ。本誌が発売されるころは準々決勝はもちろんのこと、アメリカでの準決勝も終わっているから何とも言い難いが、イタリアとの準々決勝からは負けたら終わりの戦いとなる。プレッシャーも1次ラウンドとは比べものにならないだろう。その中で日本の選手たちが力を出し切れるか、またそれ以上に栗山英樹監督が勝利への采配を振るえるかだ。

 ラウンドが進むにつれ、相手も強くなるし、そうは簡単に得点できないだろう。少ないチャンスを生かし、投手力を前面に押し出した守りの野球で優勝に突き進んでもらいたい。選手も監督も気合は十分過ぎるほど入っていると思うが、あまり気負わないことだ。ここまでやれることはやってきたはずだし、今さらやれることも限られている。あとは平常心で臨んでもらいたい。

 さてWBCも大事だが、ペナントレースも開幕目前だ。オープン戦も終わりに近づき、選手たちも開幕に向けて気持ちが高まっていると思う。チームの優勝、個人タイトル、あるいは具体的な数字など、選手の目標はそれぞれだと思うが、私から選手に伝えたいことは、ペナントレースが終わるまでの半年間、しっかりと野球と向き合い、常に野球のことを頭の片隅に置いておいてもらいたいということだ。

 ここまでの春季キャンプもオープン戦も、言ってみればペナントレースを戦うための準備だ。本当の勝負はここからなのだ・・・

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球界きってのご意見番として活躍する野球評論家の張本勲氏が週刊ベースボールで忖度なしの喝を発信。球界の未来を考えた提言を展開する。

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