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球の心は正直者

新井貴浩コラム 今週の感謝人 山崎隆造さん&水本勝己さん(元広島)「『俺は、これだけのことを毎日やっているんだから』というのが、自信というか、拠り所になりました」

 

山崎さんからのアドバイス、由宇球場でのロングティー練習は、今でも鮮明に記憶に残っています


水平に振りなさい


 今回は、カープでお世話になった2人の指導者の方を紹介しようと思います。

 最初は、入団当時の二軍監督・山崎隆造さんです。広島出身で崇徳高から1977年に入団し、93年に引退された方です。“少年新井”が一生懸命カープを応援していた時期の現役プレーヤーで、あこがれの選手の一人でした。打撃タイトルには縁がありませんでしたが、俊足好打、内野でも外野でも堅守を誇るセンス抜群のスイッチヒッターです。子どものころは、よくフォームをマネしていた記憶があります。

 二軍監督ですから、前回紹介した長内孝さんのように、マンツーマンで教わったというわけではありませんが、一つのアドバイスがすごく心に残っています。

 私の若手時代のスイングは「遠くに飛ばしたい」という思いがあまりに強く、極端なアッパースイングでした。それも半端じゃありません。構えからグリップは低かったのですが、足を上げて、さらに低くなって、そこから振り上げる。軸回転も何もなく、ただ、すくい上げるスイングです。かなりのローボールヒッターで、低めの完全なボール球をホームランにしたりしていましたが、逆に高めはからっきしでしたね。

「空に向かって打つ!」

 当時のカープファンはご記憶と思いますが、この言葉を口にしたのは2000年、入団2年目の春季キャンプ前だったと思います。

 とにかくホームランを打ちたかった。それもフェンスぎりぎりではなく、見ている人が「あんなに飛ばすなんてすごいな」と思うようなドデカイ一発です。周囲にひんしゅくを買い、コーチや先輩の金本知憲さんには・・・

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新井貴浩の球の心は正直者

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