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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「新人を育てる上での“じっくり”の定義(前編)」

 

ロッテ・佐々木朗の育成法についてはさまざまな考え方がありそうだ


 33年前の1988年春、大学を卒業してNHKへディレクターとして入局1カ月の研修を経て、配属先を内示された。当時、NHKに入った新人は全員が地方局へ配属されるのが通例で、全国に散らばるどこかの放送局に配属されるものだと決め込んでいた。

 ところが受けた内示は『報道局スポーツ報道センター』……新人が東京配属となったからくりはのちに判明するのだが、言い渡された瞬間は心底ビックリした。聞けばこの年から何年か、NHKはディレクターの大量採用の必要に迫られていて、それまでの倍近くの人数が採用されていたようだ。ところが各地方局では新人を受け容れるキャパに限界があり、いきなりいつもの倍の新人が来ても面倒見切れない。そんなわけで新人の半分が東京配属となり、スポーツ希望を連呼していた風変わりな新人は東京のスポーツ報道センターへ、ということになったらしい。

 それからしばらくの間、耳にタコができるくらい、先輩方から聞かされたフレーズがある・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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