週刊ベースボールONLINE

石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「脇役がいてこそ物語は語り継がれる」

 

仙台育英高の初優勝に終わった夏の甲子園。グラウンド外にも渋い脇役は存在する


 近所に行列の絶えない洋菓子店がある。ザッハトルテにシュークリーム、旬の果物を使った定番のショートケーキはもちろん、パイもムースもミルフィーユも絶品。焼き菓子も豊富で、夏にはレモン、秋には栗を使ったマドレーヌが登場する。寒くなればチョコレートを使ったお菓子がズラリと並ぶ。

 駅から離れた閑静な住宅街に現れるのは、まるで素焼きの如きやわらかな色合いの山小屋だ。おとぎ話の世界から飛び出したかのような工房兼店舗である。ヨーロッパで修行を積んだシェフが織りなすお菓子の味も、ファンタジーな店の雰囲気も、働く人の上品さも、30年以上も地元に愛され続けた歴史も、どれもこれもが開店前からこれほどのお客さんが押し寄せるのも当たり前だと思わせる。

 しかし、この洋菓子店を支えているのは、それだけではない。実は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング