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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「イチローが続ける神戸智弁は何野球?」

 

2019年に現役を引退したが、“イチローの野球”は止まっていない


 11月3日、東京ドーム。

 高校野球女子選抜チームと神戸智弁の試合が行われる。女子の強化プログラムの一環として初めて行われた昨冬のこの試合、神戸智弁のイチローが極寒の中、足をつりながら9回を一人で投げ抜き、147球で完封した。今年は2度目の対戦となる。神戸智弁のメンバーは10月から全体練習に励んで、来たる一戦に備えてきた。

 監督以下、神戸智弁のメンバーは昨年とほぼ変わらず。もちろん松坂大輔の加入は相当の戦力アップには違いないが、神戸智弁での元プロは「木のバットを使って」「現役時代のポジションは守らない」ことが原則。となると、松坂が守るのはショートかファースト、あるいはレフトということになる。松坂の四番バッターとしての存在感は半端ないが、イチローも女子高校野球のレベルの高さは昨年の試合で痛感させられている。春夏連覇を果たした横浜高で四番を打ったこともある松坂といえども、女子のピッチャーを易々と攻略できるかどうかは分からないと話していた。この試合、興味深い見どころはたくさんある。

 そもそも神戸智弁には高校で硬式野球の経験さえないメンバーも少なくない。そんな彼らはイチローの危機感を肌で感じて、この1年、必死でトレーニングを積み重ねてきた。特に内外野とも守備はかなりの成長を見せており・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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