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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「独自視点の説明責任はある。切に願う投票制度の改革」

 

11月28日にNPB AWARDSが開催され、ベストナイン、新人王、MVP[写真]と記者投票による表彰も行われた[撮影=高原由佳]


 かつて、雑誌に連載コラムを持っていた元新聞記者に、誌面で「特定の選手しか取材しない」と批判されたことがある。確かにフリーランスで野球を追い掛けるとなると、番記者にはなれない。ならば興味を持った選手をとことん追い掛けようというスタイルで取材を続けて、もう30年になる。

 何人かの特定の選手を取材するとなれば、球場で取材した試合はそれなりの数になるし、チームメートや対戦相手など、かなりの数の選手も見る。それでも新聞記者だって全球団の全試合、すべての選手のすべてのプレーをナマで見ることは不可能なのだから、特定の選手を取材していることを否定的にとらえられるのは言いがかりに近いと感じたものだった。

 なぜそんな昔話を思い出したのかといえば、しばしば野球を熱く語り合う同業の野球好きが、NPB AWARDSの夜、こんなふうにぼやいていたからだ。

「今年も野球好きからすれば『ウソだろ』と言いたくなる選手の名前を書き込むNPBの記者投票、なぜ名前を公表しないんだろう」

 確かに、今年も「あり得ない」と野球好きから失笑を買う投票が・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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