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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「近くなければならない北海道と鎌ケ谷の距離」

 

北海道が一軍本拠地の日本ハム。ファームの拠点は千葉・鎌ケ谷と距離があり、移動の過酷さはあるものの、『鎌ケ谷スタジアム』で多くの名選手たちがプロとしての礎を築いたのは間違いない[写真=菅原淳]


多くのレジェンドを育んだ“鎌ケ谷ファイターズ”


 鎌ケ谷スタジアムにはご無沙汰していた。だから舐めていたというわけではないのだが、約束の時間に遅れてしまうんじゃないかと冷や汗をかいた。ファームにいるファイターズの選手にインタビューをするため、鎌スタへ車を走らせた朝のこと。想像以上の大渋滞に巻き込まれてしまったのだ。

 自宅はジャイアンツタウンにほど近いところにあり、渋滞がなければ鎌スタまでは1時間ちょっとで行けるのだが、この日の所要時間は2時間半を超えてしまった。もともと慎重な性格が幸いして、遅刻することはなかったものの、久しぶりの鎌ケ谷行きだったのに道中の地場野菜の売り場やふわっと握ったおにぎり専門店へ寄る余裕もなく、鎌スタへと直行した。

 イースタン・リーグの試合がある日の鎌スタは人であふれていた。この球場、どの駅からも遠くて交通の便は決してよろしくないし、近くに人が集まる人気スポットがあるわけでもない。それでも北海道を本拠地とするチームの二軍を応援するために“鎌ケ谷ファイターズ”好きが集まってくる。そして、ここから巣立って一軍、もしくはメジャー・リーグでプレーする多くの選手を育んだ聖地として、今も球場の正面には・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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