2000安打まで残り74本で迎えた2021年シーズン。西武球団初となる生え抜きの大記録へ突き進む20年目のベテラン・栗山巧の姿を追う。 ※記録は5月31日現在 2021.4.30〜5.31
通算1955安打 5月7日のソフトバンク戦[PayPayドーム]では石川から第2号を左中間席へたたき込んだ[写真=湯浅芳昭]
記憶から遠ざかった一発
――5月に入り、打撃はまずまずの状態を保った。月間打率を見ると4月は9試合で.179だったが、5月は22試合で.278。上昇のきっかけは4月28日の
ロッテ戦(メットライフ)だった。2対2の同点で迎えた8回、この回から登板した
唐川侑己の真ん中高めカットボールを強振。打球は右翼席へ飛び込む、今季1号の決勝ソロとなった。
栗山 唐川君からの本塁打は「しっかりボールをたたけば、強い打球となり、飛距離が出る」と自信を深める一打となりました。このあたりから、リズムや雰囲気的なものが徐々に良くなっていきましたね。
PayPayドームで石川(
石川柊太)君から打った本塁打ですか?(5月7日ソフトバンク戦、7回に初球の外角低めの直球を左中間席へ同点2号ソロ)。あれも手応えはありましたね。でも、たまたまというか、ラッキーだったというか(苦笑)。上出来過ぎた。本来はもっと低い打球で左中間を破るイメージが一番しっくりくるんですけど、予想以上の打球で自分でも驚きました。しょっちゅう出る打球ではないですし、あそこまで完璧に打ってしまったら、「俺じゃないな」と(笑)。正直に言うと、記憶から遠ざかっていましたね。
――5月16日のロッテ戦(ZOZOマリン)では、プロ初登板初先発の“最速163キロ右腕”
佐々木朗希と対戦した。初回の第1打席は左飛に打ち取られたが、3回の第2打席は中犠飛、5回の第3打席ではカウント0-2から外角高めに浮いたフォークを見事に中前に運んだ。
栗山 佐々木君は評判どおりの素晴らしい投手だと感じました。もう少し・・・
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