セ・パともに混とんの2021年シーズンで「次に来る!」ニューフェースにスポットを当てる連載インタビュー。第2回は思い切りのいい打撃と堅実で躍動感ある守備で遊撃手のレギュラーをつかんだドラフト6位の若虎だ。今や打撃でも猛虎打線に欠かせない存在になりつつある。 取材・構成=椎屋博幸 写真=毛受亮介、BBM 基本に忠実な守備でセンターラインに安定感をもたらしている
打席での準備を早く
3月26日のヤクルトとの開幕戦(神宮)。ドラフト6位と下位指名ながら、開幕一軍入りを果たした中野拓夢が7回裏の守備から一軍デビュー。いきなり中前打でプロ初打席初安打と結果を残した。4月10日のDeNA戦(横浜)から遊撃手のスタメンとして起用され、7試合連続安打を放つなど、打撃の面で阪神のスタートダッシュに大いに貢献。今や、中野がスタメンに入るのは当然のこととなっている。 ──交流戦も始まりました。現状の打撃の状態はいかがですか。
中野 良かったときに比べて、少し調子が落ちているかな、とは思っています。ひと振りでボールをとらえることができていないですし、開幕のときに比べて、積極的に振りにいけなくなってきたというのがあります。
──積極的に振れなくなってきた理由などは、自分でどう分析していますか。
中野 例えば、
巨人戦のときなどは、クイックが速いピッチャーがすごく多くて、それでタイミングが狂わされ、なかなか自分のタイミングで振りにいけないというのがありました。そこも含め、バットの振り出しのときの準備段階が、少し遅れているのかな、と感じていますので、修正を試みています。
──開幕してから4月の打撃好調時は、その部分は自分の思いどおりにできていたのですね。
中野 今振り返れば、いつでも打ちにいける準備はできていたのかな、と思います。もともと打てなくなってしまうと、少し考えてしまうという部分も自分の中にあるんです。そういうところで、自分から勝手に崩れてしまったと思います。すべて自分の考え方次第ですね。
──4月14日、阪神が苦手にしている
広島の森下(
森下暢仁)選手の真っすぐをしっかりととらえタイムリーを放ちましたが、そのときとは少し違うのですか。
中野 ストレートを仕留め切れていないというところが、今の課題になっています。あのときなどは一発で仕留めることができたのですが……。今ではファウルになったり、考え過ぎて、少し真っすぐに差されてしまったりというのがあるので、そこを改善しています。
──相手バッテリーから対策を練られているな、と感じるときは当然あるのでしょうか。
中野 現在は・・・
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