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次代を担うExciting Player

中日・石川昂弥 開幕四番を狙う期待の大砲「四番を打てないのだったら意味がないというか、それくらいの気持ち、覚悟を持ってやっています」

 

いつの時代もチームに必要なのは新鮮な若い力だ。無限の可能性を秘めたプレーヤーたちがチャンスをつかむべく、ひたむきにプレーする姿はファンを魅了してやまない。新連載インタビュー「次代を担うExciting Player」では、チームを勢いづける力を持った期待の若手選手を紹介していく。第1回は高卒3年目、ドラゴンズの右のスラッガーだ。
取材=牧野正 写真=榎本郁也

キャンプ初日からエンジン全開。「とにかく、この1年間、がむしゃらにやる」と燃えている


下半身よりも手を意識


 強風をものともせず、左翼スタンドへ白球が吸い込まれていく。長距離砲ならではの高い弾道。春季キャンプ初日から、フリー打撃でサク越えを連発。だが、まだまだ打撃での課題は少なくない。それでも期待せずにいられないのは、この選手こそ貧打に泣くチームを救ってくれる打者であることを、ファンの誰もが感じているからだ。その期待に応えるべく、キャンプでは懸命にバットを振り、守備を鍛え、汗を流し続けている。

──3年目にして初の一軍キャンプスタートということもあって、非常にみなぎっているように感じます。

石川 とても充実しています。ただ、春のキャンプに臨む気持ちという点では、この2年とそんなに変わりません。常に強い思いを持ってやっています。

──体が大きくなり、たくましくなったようにも見えます。

石川 昨年は死球を受けて骨折し(6月25日のウエスタン・リーグ阪神戦で左尺骨骨折)、そこからずっとバットを振れませんでした。そこでトレーニングに時間を充てることができたので、その成果だと思います。

──一番大きく変わったのは打撃だと思います。昨秋のキャンプで中村紀洋打撃コーチから教わったことが形になりつつあるのでしょうか。

石川 それは自分でも感じています。これまで打撃は下半身を意識していましたが、手のほうを意識することで変わってきました。ノリさん(中村紀打撃コーチ)からは「バットは手で持っているんだから、もっと手を意識しなさい」と言われて、そこからですね。手を意識するとバットの出も早くなりますし、ボールを強く打つ気持ちでやっています。打球が変わりました。

──大きな変化だったと思いますが、特に違和感などはありませんか。

石川 意識する部分が変わっただけで、スイング自体を大きく変えたわけではないので違和感はありません。何て言ったらいいのか……変わったように見えると思いますし、実際に変わったんですけど、自分の中では大きく変えたという気持ちはないという感覚です。

──軽く振っているように見えますが、それは意識的に?

石川 それはよく言われるんですが・・・

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