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次代を担うExciting Player

楽天・小郷裕哉「攻守走」の軸を求めて

 

西川遥輝の加入により、外野のレギュラー争いが激化した。4年目、一軍でその座を確たるものにしているわけではないが、自らの内面が変わり、着実に前進しているのは間違いない。ブレークする機会を、自らの手でつかんでみせる。
取材・構成=阿部ちはる 写真=石井愛子、井沢雄一郎

心身のバランスが整ってきた今季は、飛躍が期待される


体の中が少しずつ変化


 楽天の外野は今季も熾烈(しれつ)なレギュラー争いが続いている。2019年の入団以来一軍でアピールし続けている小郷裕哉は、レギュラー奪取とはいかないまでも打撃や走塁でキラリと光る活躍を見せている。昨季は前半戦こそスタメン起用が続いたが途中で二軍落ち、10月に再昇格すると積極的な打撃で存在感を示した。昨季1年間で何を感じ、何に取り組んできたのか。じっくりと話を聞いた。

――昨季は26試合でスタメン起用も、レギュラー奪取とはなりませんでした。その要因をどこに感じていますか。

小郷 毎日疲労がたまっていく中で、体の変化とかそういったことに気づけなかった部分がありました。ただ、毎日安定したコンディションでやれば自然と結果も安定してくるなということに気づいたので、オフシーズンからしっかり自分の体を見直してきました。今はいろいろなものを試しながらいい方法が見つかりつつあるので、それを続けていければ昨年より格段に違った成績になるのではないかなと思っています。

――バッティングの調子というよりも、体調面が大きかった。

小郷 そうですね。バッティングの調子が悪いとすぐバッティングのフォームとかに目が行きがちで、昨年もいろいろと試行錯誤をしました。そこも大事ではあるのですが、それよりは体の調子が整っていれば、フォームも自然といい状態になり、一番悪い(状態の)『もう分かんない』というのはなくなるのかなと。そうしていけば調子のブレ幅が少なくなるなというのはキャンプ、練習試合、オープン戦を経る中で感じているところでもあります。

――体調面を意識するようになったのはいつごろだったのでしょうか。

小郷 昨年のケガをしたときですかね。ファームにいるときにケガをして、体がぐちゃぐちゃになってしまいました。そのときにずっと『何で打てないんだろう』というのを考えていて、フォームをいろいろいじったりもしました。ほんと、自分を見失うというか……、それくらいまでいったんです。ただ、だんだん感覚が戻ってきたときに『体が整っていれば自然と自分のやりたいことができる』ということに気づきました。そのときに、オフシーズンに入ったら、重点的に取り組もうと思いましたね。

――昨年のケガというのは?

小郷 ケガというよりは・・・

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