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BIGHOPE 光る新鋭

DeNA・入江大生 試行錯誤の日々「リリーフは緊張感がありながら、充実度のほうが大きい」

 

チームの将来を明るく照らす期待の新鋭にスポットを当てる連載インタビューの第3回は、DeNA昨年のドラフト1位右腕だ。ルーキーイヤーに手術を行い、再スタートを切った今シーズン。一軍のマウンドで最適解を探りながら自分自身と向き合っている。
取材・構成=滝川和臣 写真=毛受亮介、BBM

4月12日の巨人戦[那覇]では1イニングで5安打を浴びて4失点。課題が残った


先発からリリーフへ転向


 昨年、明大からドラフト1位で入団。同2位の牧秀悟が即戦力野手なら、入江大生は先発ローテを担う右腕として期待は高かった。キャンプから順風満帆。開幕で先発ローテ入りを果たした。しかし、先発で結果を残せず、ファームで再調整を命じられると歯車は狂い始めた。5月に右ヒジに違和感を覚え、8月にクリーニング手術。焦りがなかったと言えばうそになるが、着実にリハビリをこなし今季を迎えた。2年目の右腕に用意された働き場所は、リリーフだった。

──リリーフで2年目のシーズン開幕を迎えました。

入江 昨年は先発として投げてきましたが、今季はリリーフとしてチームに帯同して毎日、試合に参加してチームの勝敗に近いところで投げさせてもらっています。緊張感がありながら、充実度のほうが大きいですね。

──ルーキーイヤーの昨季は4試合に先発して4敗。このとき右ヒジの状態は?

入江 可動域が出ていないというのはあったんですが、問題なく投げられていました。結果4敗したわけですが、チーム自体が開幕から連敗が続き、僕自身も勝ちたいという気持ちが強く出てしまって、自分がやるべきこと、自分がやれることに集中できていなかったというのはあります。

──4月末に登録を抹消され、8月に右ヒジ手術を決行しました。術後のリハビリなど、何を思いメニューをこなしていましたか。

入江 来季(2022年)のビジョンを掲げながら、自分がどうなっていたいのか。そのためにはどんな目標を達成しなければならないのか、頭を明確にして、それに対して何が足りないのか。そんなことを考えながら1日1日、メニューを消化していました。

──今季に対して、どんな目標を立てたのでしょうか。

入江 まずは1年間戦い抜ける体づくりです。筋力をつけるためのウエート・トレーニングであったり、それをうまく使えるような体をテーマにやっていました。

──ほかにリハビリ期間でプラスになった点はありますか。

入江 精神面でも何ができるんだろうと考え、いろんな思考をインプットしようと読書をしました。さまざまなジャンルで成功した選手の著書や、野球とは関係ないですが、精神科医の先生の格言が紹介されている本なども読みました。

──昨季は、同期入団のドラフト2位・牧秀悟選手が一軍で活躍し、他球団のルーキーたちも一軍でプレー。焦りはありませんでしたか。

入江 正直うらやましさ、悔しさはありました。でも、とにかく自分が今やるべきことに集中しようと。自分も来年(22年)は彼らと同じくらい活躍するんだという思いで、刺激を受けながら練習していました。

──今春のキャンプインのときはヒジを含め、体の状態はいかがでしたか。

入江 状態は100パーセントではなかったです。やはり、手術後、ヒジがなじむ期間もあるので。でも・・・

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