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BIGHOPE 光る新鋭

ロッテ・池田来翔 カベを越える「毎日、試合があるからこそ、まずは自分を知っていかないといけない」

 

明確な課題が見つかっている。即戦力の期待を寄せられ迎えた1年目。2月の練習試合で安打を量産と、好スタートを切るも徐々に打撃が下降線に。それでも3月31日に一軍初昇格。出場機会を得てプロ初安打を放つ中、プロの世界で生き抜くため、試行錯誤を続けるルーキーは経験を力に変えてカベを乗り越える。
取材・構成=鶴田成秀 写真=内田孝治、BBM


痛感するプロの厳しさ


 投手のレベルは格段に上がる。甘いボールを1球で仕留めるためには、万全の状態で挑めるかが欠かせぬ条件だ。だから“連戦”のプロの世界で、技術につながる対応力に磨きをかけていく。

──1年目のシーズンが始まりました。毎日、試合がある生活が大学時代との一番の違いだと思いますがいかがですか。

池田 そこが大学との一番の違いで、一番大変なところです。経験していないことなので、体的にも精神的にも難しいなと感じているんですよね。

──精神的な面では頭の整理という部分でしょうか。

池田 毎日試合があるので、どんどん時間が進む感覚があって。1日1日を大切にしないと、次の日がすぐに来てしまう。結果もそうですし、打席内容もそう。特に打席内容の整理がつかないまま、次の日が来てしまって難しさを感じているんです。大事なことや必要なことを早く見つけていきたい。迷っているわけではないんですけど、これからも長いシーズンが続く中で、どうやったら自分のベストパフォーマンスを出せるのか。それをしっかり考えながらやっていきたいと思っているんです。

──体の面での難しさも、連戦の中でいかにベストパフォーマンスを出せるか、のために感じていることだと思います。

池田 はい。なので、練習が終わったあとも、試合が終わったあともストレッチは欠かさずやっているんです。特に下半身。もともと僕、体幹が硬いので、捻転動作を重点的にやっていて。それで、柔らかくしようと意識しているんです。

──打撃フォームを見る限り、ゆったりと構えるなど硬さは感じませんでした。

池田 体が硬いというか、体幹をねじって使えないんですよね。それを補う感じなんです。

──2月の練習試合では安打を量産も、オープン戦に入ってから調子が下降気味だったのは、疲労の影響も?

池田 あります。大学時代までは経験していないことで、初めて感じる疲労感なんです。体が使えないというか、下半身が粘れないからバットが出てこない感覚で。やっぱり毎日、試合がある中で疲れてバットが振れなくなってきていて。そこでバットを振り続けても成果が出にくいというか。あまり効果は得られないと思っていたので、ストレッチを取り入れたのもあるんです。振れない原因が体の疲れ。だから体をしっかり使えるようにストレッチを意識的に取り入れたんです。

──ただ、開幕一軍こそ逃すも、3月31日に一軍初昇格。プロ初安打も記録するなど、感覚も徐々につかんでいるのではないですか。

池田 徐々に状態は上がってきてはいると思うんです。でも、キャンプ、練習試合のとき、ヒットが出ていたときに戻すという感じではなくて。試行錯誤しているんです。出させていただいた試合を振り返っても、もっとできたなと思うし、もっとできるという思いも強い。どれもまだまだなんです。特にバッティングで。

──3月のオープン戦のころよりも、スタンスがやや狭くなっている印象です。

池田 はい。今は意識的に狭くしているんです。そのほうが、回転しやすいな、と。そうなるとバットもスムーズに出て・・・

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