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BIGHOPE 光る新鋭

中日・岡林勇希 3年目の覚悟「今年は勝負の年。試合に出る、出続けることが一番です」

 

期待の新鋭にスポットを当てる連載インタビューの5回目は、立浪ドラゴンズの申し子でもある高卒3年目の背番号60だ。開幕スタメンに二番で名を連ね、俊足巧打で存在感を発揮中。まだまだ課題は少なくないが、魅力あふれるチャレンジャーだ。
取材・構成=牧野正 写真=高塩隆、佐藤真一、太田裕史、桜井ひとし


課題は体力&スタミナ


 開幕を5日後に控えた3月20日、ロッテとのオープン戦(バンテリン)で帰塁の際、右手薬指を負傷した。勝負と決めた3年目。春季キャンプ、オープン戦を通じて好調をキープし、開幕一軍どころか、開幕スタメンを当確にした上での思わぬアクシデント。医者からは手術を勧められ、開幕は出場が危ぶまれる状態だったが、二番・右翼で開幕スタメンに名を連ねた。

──開幕から1カ月が過ぎました。負傷した指の具合はいかがですか。

岡林 大丈夫です。まだ万全とは言えませんが、良くはなってきています。

──手術の話も出たようですが、手術回避は岡林選手の判断でしたか。

岡林 そうです。手術をしてしまったら少なくとも前半戦は絶望ということでした。そうなってしまえば、この1年がもったいないなと手術は受けないという判断をしました。今年は勝負の年だと強い気持ちを持ってずっとやってきましたので、何とか工夫をしながら試合に出ることしか考えていませんでした。

──大事をとって開幕を見送る、という選択肢はなかったわけですね。

岡林 負傷してしまった以上は仕方がないですし、そこは考えても始まらない。欠場するという考えは頭にありませんでした。トレーナーさんだとか、実際に同じ箇所をケガしたことのあるコーチの方々にアドバイスをもらったりして、それで実際に出ることができましたので、そこはもう感謝しかありません。

──その開幕戦で3安打の猛打賞、2日後も猛打賞でした。岡林選手の今季にかける気持ちが伝わってくるスタートだったと思います。

岡林 自分でも良いスタートを切れたと思ったんですが、途中からだんだんと結果を残せなくなってきて……結果が出なくても内容があれば、まだ修正、改善していけるのですが、その内容も悪かったですから。その中でも良くしていかなければならないのですが、まだまだ自分が足りない部分がたくさん見つかったので、これからやっていきたいなと。

──自分に一番足りないと感じた部分はどこですか。

岡林 まずは体力の問題が一番。まだ開幕から10試合も消化していない段階で疲れもありました。ただ、その中でどう結果を残すかが重要なので。あとは調子の波があるというのは今年に限らず、ずっと自分の課題。(同期の)昂弥(石川昂弥)はずいぶんと体力がありますから(笑)。そこは同期ですが、見習いたいと思っています。

──体力面については大島洋平選手からもアドバイスを受けたとか。

岡林 試合に出る体力というのは、試合に出て身につけていくしかないということは言われました。それしか身につかないとも。ですから1試合でも多く出て、出続けて、身につけていきたいですね。疲れを感じたとしても、そこでどういう打撃ができるか。自分のやるべきことを明確にして、いろいろとやっていかなければと思います。

──開幕から二番で定着していましたが、打順へのこだわりはありますか。一番のほうがやりやすいとか。

岡林 特にないです。試合に出られるのであれば・・・

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