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BIGHOPE 光る新鋭

巨人・堀田賢慎 3年目のスタート「同級生が試合に出ているのを見て、自分も『早く野球をやりたい』という思いになっていた」

 

入団してすぐに手術という過酷なプロ生活のスタート。野球ができない苦しさ、長いリハビリ生活のつらさを乗り越え、完全復活を果たしたドライチ右腕の胸の内とは。
取材・構成=杉浦多夢 写真=小山真司、BBM ※成績・記録は8月4日時点


復活への道程


 高卒ドライチの本格派右腕。大きな期待を受けて2020年に入団したが、新人合同自主トレで右ヒジに違和感が生じる。ブルペン入りを目標に春季キャンプを別メニュー調整で過ごしたものの、状態が上がることはなく4月にトミー・ジョン手術へ踏み切る。オフには育成契約となって背番号は「32」から「032」となり、つらく長いリハビリの日々が始まった。そこから約2年、ようやく完全復活を果たして春季キャンプを一軍でスタートすると、開幕直前に支配下復帰を勝ち取り、一気に開幕先発ローテ入りも果たした。新たな背番号「91」を背に、堀田賢慎は3年目にしてようやくプロとしてのスタートを切った。

──入団してすぐにトミー・ジョン手術を余儀なくされましたが、今季は完全復活を果たしました。

堀田 1年目はキャンプのあとにブルペンに入るということを目標にやっていたのですが、思ったようにヒジの状態が上がってこなくて……。リハビリの期間はすごくつらい時間でしたけど、思い切ってトミー・ジョン手術を受けて、実戦に復帰することができたときはパワーアップした姿で戻ってくることができたと実感できたので、今は良かったなという思いです。ただ、結果を出していかなければならない世界なので、これから、と思っています。

──右ヒジの状態はもう万全と言っていいのでしょうか。

堀田 今のところ右ヒジに関しては離脱するほど痛くなったり、投げたあとも気になるほどの張りが出たりということもないので、今年の目標であるケガなく1年間投げ切るという部分では、ここまでは順調ですね。

──気持ちの部分も含めてリハビリでつらかったこととは。

堀田 プロ野球選手なのに、ボールを投げることができなかったことですね。三軍の試合でボールボーイをしたりしていたのですが、同級生が投げていたり、試合に出たりしているのを見ると、自分自身も「早く野球をやりたい」という思いになっていました。もちろんリハビリをしていく中で、痛みが出たりして思うように前へ進むことができなかった時期もあって。そうしたことの積み重ねがつらかったなと思います。

──その中で同じ時期にトミー・ジョン手術を受けた山崎伊織選手の存在は大きかったと思います。

堀田 1人でやるよりも、同じことに取り組む誰かがいたほうが相談もできますし、励みになりますから。ちょっと思うことがあればお互いにすぐに聞いてみたりできる。伊織さんからは・・・

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