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BIGHOPE 光る新鋭

広島・松本竜也 イメージを形にして「抑えてうれしい経験だったり、打たれて悔しい経験だったり。その中で学ぶことも多い」

 

力強い直球にバットが空を切る。投げっぷりの良さは最大の魅力だ。開幕一軍から始まった2022年シーズンも最終盤。たくさんの“初”を経験して、プロの難しさも味わった。それでも、ブレることない強みが、ルーキー右腕を頼もしくさせた。
取材・構成=菅原梨恵 写真=佐藤真一、BBM


これから先も見据えて


 昨秋のドラフト会議から、もうすぐ1年がたとうとしている。大卒・社会人出の即戦力を多く獲得した広島だが、その中でも5位入団・松本竜也は、同期で一番の働きを見せている。開幕を一軍で迎え、プロ初登板は開幕2戦目、3月26日のDeNA戦(横浜)。そこから一時、二軍降格もありながら、登板数は45試合に到達した(9月18日現在)。これは栗林良吏森浦大輔に並ぶチームトップタイの数字だ。存在価値は終盤戦に入り、ますます高まっている。

──開幕一軍でスタートしたペナントレースも、もうすぐ終わりを迎えます。

松本 本当にいろいろな経験をさせてもらっています。抑えてうれしい経験だったり、打たれて悔しい経験だったり。その中で学ぶことも多くて。まだシーズンは終わっていませんが、1年間通じて戦い抜く大変さというのも感じました。

──アマチュア時代と何が一番違うと感じましたか。

松本 やっぱり試合数はもちろんですし、レベルも全然違うなと。ただ、試合が多いからと言って試合前に調整するという感じでもない。これから先のことも考えてどんどん進化していかないといけないなと思いました。しっかり練習するとなると、必然的に練習量も多くなります。そういうところが違うのかなと今、実感しているところですね。

──連戦もあり、リリーフの松本投手の場合は、ほぼ毎日試合に向けた準備をしていると思いますが、ONとOFFの切り替えはどうしていますか。

松本 そこが一番難しいところで、自分の中でまだ確立されていないんですよね。それでも、徐々に試合に臨むにあたっての最低限のルーティン、例えばストレッチをこうするとか、登板前のブルペンでの過ごし方、球数を決めたりだとかは、いろいろな方を見ながら、試行錯誤してきて。これから先のことを考えて確立していけたらなと思います。

──シーズンが始まるにあたって、松本投手なりに「こうやっていこう」というのは頭にあったかと思います。でも、やっぱり実際には難しいことも?

松本 そうですね。投げる上では、社会人時代は真っすぐとカットボールが自信のある球種だったんですけど、シーズンを戦っていく中で現状のカットボールでは厳しいなとすごく感じていて。カットボール以外の変化球というところでも、自分が思っていた以上に通用しないケースがありました。一方で・・・

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