193cmの長身から投げ下ろすストレートが一番の魅力だ。昨年はルーキーイヤーとは思えない素晴らしい活躍を見せた。8月のデビューから22試合連続無失点を記録し、育成入団1年目での初セーブはプロ野球史上初の快挙。しかしまだまだ発展途上だ。2年目はさらなる成長を見せつける。 取材・構成=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎、湯浅芳昭 重要なのは自己管理
開幕まで2週間を切り、一軍への生き残りをかけた戦いはヒートアップしている。楽天では若手たちの活躍が著しいが、その中でも2年目とは思えぬ存在感を見せているのが宮森智志だ。四国IL/高知から2022年育成ドラフト1位で入団すると、7月30日に支配下登録され8月2日のプロ初登板から22試合連続無失点のNPBタイ記録をマークした。「(記録は)たまたまです」と謙遜するが、新人王資格を有する宮森の今季の活躍には期待せずにはいられない。 ──開幕に向けてオープン戦での登板も大切になっていきますが、仕上がりは順調そうですね。
宮森 試行錯誤しながらですが、順調に進んでいると思います。実戦初登板のときは真っすぐが少し浮き気味でしたが、登板を重ねるごとに真っすぐの浮きや抜けが改善されていきました。変化球もそのような感じで反省を繰り返していく中で良くなってきています。今は真っすぐも変化球も手応えを感じていますね。
──キャンプでは投球フォームにも少し改良を加えたとか。
宮森 フォームというか構え方ですね。今までは腰のところで構えていたグラブを、顔の前で構えるように変更しました。自分の中でしっかりはまっているので、いい感じかなとは思っています。
──構え方の修正には、いつから取り組み始めていたのでしょうか。
宮森 キャンプに入ってからですね。ランナーがいない場合の足を上げて投げる分には全然問題なかったのですが、クイックになったときに、はまり具合というのが少し足りなくてどうしようかなと思っているときに、グラブの位置を変えたらうまくはまった感じです。
──クイックの際の課題というのは昨シーズンから感じていた?
宮森 そうですね。クイックの遅さであったり、球の質が少し落ちるのは気になっていました。なんとか改善しなくてはいけないなと思い、練習しながら探っていく中でそっちのほうがいいなと思って変えました。バランスがとりやすくなった感じで、以前に比べると少しは良くなってきたのではないかなと感じています。
──昨シーズンはリリーフとして26試合に登板しました。クイックのほかに感じた課題はありましたか?
宮森 昨年はなんとか抑えることはできていたのですが、試合がどんどん進んでいくにつれて疲れで抜け球が多くなったりしていました。今年はそういった部分をなくし、ある程度まとまった内容で1年間投げられたらいいなと思っています。
──そこを踏まえてオフには体力強化のためのトレーニングや食事改善にも取り組んでいました。
宮森 そのほかにオフから取り組んでいるのが・・・
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