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佐藤道郎コラム 第27回「コーチの極意は山本五十六の言葉にあり? 」

 

ロッテ時代の野村


遊びじゃないのよ、野球は?


 この言葉、知っているかな。「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」。山本五十六(太平洋戦争時の元帥海軍大将)の言葉さ。

 コーチ時代、この言葉がすごくしっくりと来たんだ。俺は経験ないけど、もしかしたらサラリーマンの上司も同じじゃないかな。言葉だけじゃ部下には伝わりづらいでしょ。やってみせて、相手にやらせてみて、さらに評価して褒めてやる。面倒と言えば面倒だけど、それを根気よく続けるしかないと思っていた。でもさ、この人は海軍のトップだし、昔の軍隊なんて怒鳴りまくって、殴りつけていりゃいいのに、やっぱり偉くなる人は違うね。

 俺は引退後、3年解説をしてからロッテのコーチになったんだけど(1984年)、いろいろな選手と接して、「あれ? 言っても分からねえヤツが結構いるんだな」と思った。日大三高、日大は野球学校だったし、南海では野村(野村克也)さんが監督だからね。とことん野球を突き詰めながらやっていた俺からすると、「こいつらは感覚だけでやってきたんだな」と思う選手がたくさんいた。

 たださ、そういう選手にも・・・

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パ・リーグ初代セーブ王・佐藤道郎の球人履歴書。

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