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佐藤道郎コラム 第33回「突っ込むクセがある投手の矯正に逆マウンドをつくった」

 

沖縄での自主トレの移動中、カラオケで歌う村田[左が佐藤氏]


数種類のマウンド


 へえ、こりゃ面白い写真があったね。これは沖縄(奥武山球場)でやった自主トレのときだよ。え、記事に選手にバスでカラオケを歌わせて、度胸つけさせた、と書いてあった? それは覚えてないな。まあ、こんな写真があるんだからやったんでしょう。カラオケくらいで度胸はつかんけどね(笑)。

 昭和59年(1984年)、俺のロッテコーチの1年目だね。あのとき監督の稲尾(稲尾和久)さんに「バッテリーだけで、暖かいとこで自主トレをさせてもらえませんか」と頼んで、沖縄で合同自主トレをやらせてもらったんだ。球団からは、ちょうど沖縄で初めて「ロッテリア」が出店するということで、その宣伝に協力してくれるならとお金を出してもらった。みんなでユニフォームを着て、お店でサイン会をやったのを覚えているよ。

 コーチ1年目だし、キャンプの前に、まず選手の力や性格を把握しておきたかったこともあったけど、俺が一番、言いたかったのは「暗くなるな。明るくいこうぜ」ということ。前の年は解説者としてチームを見ていたけど、最下位もあって、すごく暗かったんだ。それじゃ野球やっていても面白くないだろうし、強くもならない。バスのカラオケも、そんなことで始めたんじゃないかな。確かに酒も飲まずに歌うのは、ちょっと恥ずかしいだろうけどね(笑)。

 そのとき、ピッチャーみんなに聞いたことがあった。性格テストというと大げさだけど、バッターにぶつけた場合、すまないと思うか、あるいは、あのくらいの球を避(よ)けなかったバッターが悪いと思うかってね。ロッテは・・・

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パ・リーグ初代セーブ王・佐藤道郎の球人履歴書。

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