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佐藤道郎コラム 第40回「いくら店が“ボウズ”でも阪神よりはマシかな(笑)」

 

勝利が遠い阪神[4月20日、横浜スタジアムでのDeNA戦はサヨナラ負け]


“1球2種”で復活を


 阪神は勝てんね。この間、常連のお客さんからメールが来て「最近、お店の景気どうですか」とあったから「全然や。ボウズ(※客がいない状態)が多いよ」と返したら「でも、阪神よりはいいでしょ」って(笑)。

 雰囲気も暗いね。やっぱり監督が辞めると言ったら盛り上がらん。俺が南海に入ったとき、「鶴岡(鶴岡一人)さんが監督時代は、親分のためならデッドボールでも塁に出てやるっていう選手がたくさんいた」と言っていた。今の阪神にそういう選手がいないとは言わんよ。「最後に矢野(矢野燿大)監督を胴上げしたい」という選手もたくさんいるだろう。けど、心のどこかで、「来年いない監督のためにケガまでして」と思っていたとしても仕方ないんじゃないかな。選手には家族もいるし、自分の野球人生を少しでも長く続けたいという思いがあるだろうしね。

 ただ、抑えのスアレス(ロベルト・スアレス)がいたら、こうはならなかっただろうな。逆に言ったら、巨人だって大勢で持っているようなもんだしね。大勢は新人だし、使い過ぎで故障が心配という声もあるけど、抑えは難しいんだ。終盤競って「この試合、勝つ」と思えばどうしたって使いたくなるし、「きょうは使わない」と言って、使わず負けると、すごく悔いが残るんだよね、「使ってりゃよかったかな」って。俺も南海時代、野村(野村克也)さん(兼任監督)から「きょうは使わないからな」と言われていて、試合終盤になって「やっぱり頼む」って言われたこともある。そうなると、使う使わないにかかわらず、こっちも落ち着かないわな。

 阪神では、やっぱり藤浪(藤浪晋太郎)がもったいない、と思ってしまう。今年もなかなか結果が出ないし、運もない時期なのかな。またコロナになっちゃった。

 昔、ハンカチ王子(斎藤佑樹)が早稲田大学にいたとき、チームの関係者がウチの店に来たことがある。そこで・・・

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パ・リーグ初代セーブ王・佐藤道郎の球人履歴書。

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