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佐藤道郎コラム 第44回「落合に頼んでおいたらほんとにドラゴンズに呼んでもらった!」

 

中日二軍監督時代の佐藤氏


野手も1人2種


 いまドラゴンズの根尾(根尾昂)が二軍でピッチャーやったり、一軍でもショート、外野といろいろやっているよね。早くどこかに固めたほうがいいと言う人もいるかもしれないけど、まだ22歳と若いし、レギュラー獲ったわけでもない。いいと思うよ、あちこちやれば。でも、あいつはピッチャーやっても150キロ出しちゃうんでしょ。すごいね。

 俺がドラゴンズの二軍監督時代、ファーストだった堂上の兄貴(堂上剛裕)にレフトをやらせたことがある。結局、一軍でも外野のほうが出場が多かったんじゃないかな。1人2種というと、いつも言ってるピッチャーの球種の話みたいだけど、野手も若いうちは、いろいろなポジションをすることで起用されるチャンスが増えるし、あとは野球を覚える。俺はピッチャーしかしたことないけど、内野と外野では視界がまったく違うし、いろいろな視点で野球を見るというのはすごく大事だと思うよ。

 キャッチボールじゃないけど、相手の気持ちも分かるしね。そうすれば内外野の連係とか、いろいろなところで必ず役に立つ。これはキャッチャーとピッチャーも同じで、昔、キャッチャーと酒を飲んでいると、「なんであんな球を投げるんだ」とよく言われた。キャッチャーとは同じ18.44メートルだけど、受け手と投げ手はまったく景色が違うんだけどね。何度も「やってごらんよ、違うから。意外と遠いんだぜ」って言った覚えがある。まあ、俺もキャッチャーをやっとけば、また違う視点があったのかもしれないけど、キャッチングが下手だし、ワンバウンドが嫌いだから練習でもやりたくなかったな(笑)。

 味方だけじゃないよね。相手の野手がどういう意図で守っているのか何となく分かってくる。考えてみたら野球は全部そうだな。ピッチャーだって・・・

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パ・リーグ初代セーブ王・佐藤道郎の球人履歴書。

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