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堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫コラム 第19回「最後、自分を助けてくれるのはコントロール。それには若いうちに投げ込むことも必要だ」

 

キャンプのブルペンで投げ込む巨人・菅野


大事なのは正しいフォーム


 連日、各球団の春季キャンプがテレビでチェックできる良い時代ではあるけれど、見たいところが自由に見られないのがもどかしい。例えば、ブルペンだけを映し続けてくれるカメラはないものだろうか(笑)。

 昨今のキャンプで気になるのが若いピッチャーの投げ込む球数だ。巨人のキャンプをテレビで見ていたときのこと。インタビューで「今日は50球投げました」などとハツラツとして答えている笑顔を見ると、ますます心配になってしまう。菅野智之クラスならいい。彼らは、放っておいても自分たちでちゃんと調整して仕上げてくるからね。

 昨シーズンの後半。巨人の先発ローテーションの話題が頻繁に挙がり、俺も質問されることが多かった。「中4日、中5日で投げさせて大丈夫でしょうか」と。俺はそのたびに「無理でしょうねぇ」と答えていた。理由は簡単。春季キャンプで若手ピッチャーの投げ込んでいる姿が目に入ってこなかったからだ。中4日や5日で投げることはできる。ただし、シーズン前、キャンプの段階から投手陣にそれを伝えてあったかどうかも大事なことだ。それがなくて、シーズン途中から突然「次から中4日でいくぞ」と言われても体がついていかないだろう。

 巨人の選手ばかりを例にとって申し訳ないが、ハッキリ言って、投手陣総じて制球力とコントロールがない。俺が言う制球力とコントロールの違いは、また別の機会にするとして、今回は「どうしたらコントロールがつくのか」を解説したい。これはね、天性だけの話じゃないよ。考え方としてはいたってシンプル。正しいフォームで、球数を投げ込み固めること。これしかない。

 俺が現役やコーチでユニフォームを着ていたころは・・・

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堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

「悪太郎」こと巨人V9のエース、堀内恒夫氏の連載コラム。野球人生の集大成。

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