週刊ベースボールONLINE

堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫コラム 第23回「AIに判定を任すなんてとんでもない。人間が生み出すドラマをこれ以上奪うな!」

 

中央が福井審判。筆者は投手として福井審判との駆け引きを楽しんだという。現在も軟式野球の審判をしているとか


楽しかった駆け引き


「プレーボール」

 球審の声が球場に響きわたり、日本のプロ野球は、今年も無事に開幕を迎えられました。みなさん、明けましておめでとうございます(笑)。

 今回のコラムはね、以前から書きたいと思っていた審判について。野球の試合は、球審の一声でスタートするけれど、皆さんは野球を観るとき審判もチェックしているのかな?  ベースボール・マガジン社が発行している「プロ野球選手名鑑」には、日本野球機構審判名簿もちゃんと入っている。経歴や一軍試合数はもちろん、審判員には背番号ならぬ袖番号というのがあって、それも明記されてある。そこまで読んでくれているとうれしいね。

 俺たちの時代の審判と言えば29歳という年少記録で日本シリーズに初出場し、セ・リーグ審判部長を歴任した富澤宏哉さん。長嶋(長嶋茂雄)さんの引退試合で球審を務めた松橋慶季さん。忘れもしない、1969年巨人対阪急(現オリックス)の日本シリーズ第4戦で、土井(土井正三)さんのホームスチールをセーフと判定した歴代最多3902試合出場の岡田功さん。俺のノーヒットノーランの球審を務めてくれた平光清さんなど、お世話になった方がたくさんいらっしゃる。

 選手がそうであるように、審判にも個性があってね。人によって雰囲気、持っているものがみな違うんだ。例えば、富澤さん。ゾーンがしっかりとしていて、投げているほうとしてはきつかったよね(笑)。そんな富澤さんは、野球経験がなくて・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

「悪太郎」こと巨人V9のエース、堀内恒夫氏の連載コラム。野球人生の集大成。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング