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堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫コラム 第37回「変化球の基本であるカーブを磨いて、ピッチングの引き出しを増やせ!」

 

佐々木朗ほどのピッチャーであっても、フォーク以外にもう一つウイニングショットになる変化球が必要だ


フォークは魅力的だが危ないボールでもある


 セ・リーグは巨人に大差をつけて、ヤクルトが独走態勢に入った。

 10ゲーム差で迎えた6月24日からの直接対決3連戦(神宮)の初戦に、巨人はエース・菅野智之を先発させた。だが、菅野は中村悠平に1回と3回に2本の本塁打を浴びるなど、ヤクルト打線につかまり、5回9安打7失点でマウンドを降りた。巨人は6対16の大差で敗戦を喫している。

 確かにいまの菅野は、全盛時よりも真っすぐのスピードが遅くなっている。だから、スライダーに頼らざるを得ない。そのスライダーも以前のように鋭く小さく曲がらず、カーブのように大きく曲がるから、打者は楽々とボールを見極めることができる。要するに怖さがなくなったんだね。いまの菅野は投球の約7割がスライダーくらいのイメージだ。真っすぐが通用しなくなったから、勝負どころでスライダーに頼るしかない。菅野は、いま大きな壁にぶち当たっている。

 昔のピッチャーは、初めて変化球を覚えるときにまずカーブから入った。手首のひねり方から、ボールの抜き方まで、投げ方の基本を覚えさせられたものだ。ところがいまのピッチャーは・・・

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堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

「悪太郎」こと巨人V9のエース、堀内恒夫氏の連載コラム。野球人生の集大成。

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