週刊ベースボールONLINE

堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫コラム 第48回「巨人のBクラス転落の要因は失策数と四死球の多さにある!」

 

主将の坂本をはじめ守備の拙さが目立つ上に、投手陣の与える四死球が失点につながる悪循環。巨人はいま一度、基本に立ち返る必要がある


本拠地が人工芝球場の巨人が失策数ワースト2位は情けない


 今季の巨人は、とにかくエラーの数が多いから、本当に困ったものだよ。

 いままで球界の常識として、「ピッチャーの投げるリズムが悪いと、エラーが多くなる」と言われていた。でも、今季の巨人は、逆に「エラーが多いから、ピッチャーの投げるリズムが悪くなる」と、俺は批評しているんだけどね。

 9月14日現在、巨人のエラーの数は76。リーグ最多の阪神の79に次ぐエラーの数を記録している。阪神は2018年からエラー数でリーグワーストを記録しており、昨年2月のキャンプに巨人OBで、守備の名手・川相昌弘(現巨人ファーム総監督)を臨時コーチとして呼んで、守備の強化を図った。しかし、以降もその課題は解消されていない。

 ただ、阪神は基本的にはホームゲームを甲子園球場という土のグラウンドで行っている。一方の巨人は、人工芝の東京ドームを本拠地にしている。打球が規則的に転がってくるエラーの出にくい人工芝の上で、このエラーの多さだから、まったく情けない限りだよ。

 いつの時代でも、優勝するチームはエラーが少ない。とにかく、今季の巨人は「あそこで、エラーが出なかったら」というゲーム展開があまりに多かったからね。

 本来なら内野手の増田大輝が、8月6日のヤクルト戦(神宮)で外野を守っていて、フライを取り損なうミスを犯したりしたじゃないか。複数のポジションを守れる若林晃弘にも、同じような危惧がある。1人の選手に複数のポジションを守らせることが弊害となって、守備力の低下へつながっているのではないのかな。

 さらに目につくのは、坂本勇人の守備の乱れだよ。中心選手がエラーをするようになったら、もう、そのチームは終わりだ。下半身に故障を抱える今季の坂本のコンディション不良が、チームに悪影響を与えている。

 いまの巨人でポジションを固定されて起用されているのは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫の悪太郎の遺言状

「悪太郎」こと巨人V9のエース、堀内恒夫氏の連載コラム。野球人生の集大成。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング