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堀内恒夫の悪太郎の遺言状

堀内恒夫コラム 第116回「オレ流日本プロ野球史上ポジション別最高峰を言うと……世界最高峰は間違いなく投打二刀流の大谷翔平だけどね!」

 

巨人のエースだった筆者[右]が歴代最強に推す投手は1966年に沢村賞を分け合った村山だ


大卒で唯一通算200勝の村山さん、王さんと長嶋さんは印象が強過ぎる!


 世界で、「最高のピッチャーとバッターは誰だろうか?」と、問いかけられたとしよう。その答えは、どちらも今季からドジャースのユニフォームを着ることになった投打二刀流の大谷翔平であることは間違いない。

 しからば「日本のプロ野球史上で、最高のピッチャーは誰か?」。それは間違いなく、ロッテ佐々木朗希だろうね。しかし、佐々木朗はあくまでも潜在能力に限った話で、まだ「大投手」と呼べるような実績は残せていない。だから俺は、焦って「今季からメジャーへ行きたい!」などとは言わずに「日本で十分な実績を残してから海を渡りなさい!」と諭してやりたくなるね。

 日本で1シーズン200イニングも投げたことのない先発投手が、中4日の登板間隔と1試合100球の取り決めによって投げさせられるメジャーへ行ったところで、ロクなことにはならないだろう。

 まあ、佐々木朗のことは置いておくとして、俺が選ぶポジション別の日本プロ野球歴代最強を書き記してみたいと思う。

 ますピッチャーは、「400勝投手の金田正一さん(国鉄-巨人)が歴代ナンバーワン!」と言いたいところだが、俺は村山実さん(阪神)を挙げたい。プロ1年目の1966年に最優秀新人と最優秀防御率のタイトルを獲得したときに俺は、村山さんと沢村賞を2人で分け合っている。

 村山さんの投げるフォークボールはバッターの外側、真ん中、内側へと、まるでスライダー、フォーク、シュートのように鋭く曲がり落ちていた。しかも、旧制大学卒業の方たちや日米通算の黒田博樹(広島ほか)を除けば、大卒(関大)で200勝以上を挙げているピッチャーはあとにも先にも村山さん1人だけだからね。

 次はキャッチャー。チームメートだったV9戦士の森祇晶さん(森昌彦、巨人)さんをナンバーワンとして挙げたいところだが・・・

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堀内恒夫の悪太郎の一刀両断!

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「悪太郎」こと巨人V9のエース、堀内恒夫氏の連載コラム。野球人生の集大成。

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