週刊ベースボールONLINE

週ベ再録インタビュー 2006年9月4日号

ストレート特集 理想を追い求めて「スピードには現役をやめるまでこだわり続けます。あきらめることは絶対にない」

 

2006年、WBCで世界一に輝きMVPを獲得した松坂大輔。世界でも屈指の右腕となったが、本人はたゆまぬ向上心で日々、進化の道を模索していた。当然、ストレートに対するこだわりも並大抵ではない。“一番重要なボール”について、松坂が語り尽くした。

ストレートの質が変わってきたと話す。スピードに対するこだわりは強い


変わってきた真っすぐの質


――――ストレートの握り方について教えてください。

松坂 野球を始めたころは、指が一本分入るくらい人差し指と中指の間は開いていたんですが、プロに入ってからは年々狭くなってきていますね。

――一般的には、指の間が広いとコントロールしやすい、と。

松坂 確かに狭めればシュート回転したりコントロールは難しくなって、気を使うことは多いですけど、練習していけば慣れることができると思いますね。より強いスピン、回転をボールに与えようと考えれば、狭いほうがいいと僕は思うし、いずれ2本の指をくっつけて投げるんじゃないかなと思っています。より一点で力をボールに伝えるためには、最終的にはそうなるんじゃないですかね。

――ボールを乗せている下の指(薬指、親指)については。

松坂 いろいろと試行錯誤はしてみたんですけど、下の指は変わっていないですね。

これが当時の松坂のストレートの握り。縫い目にかける人さし指と薬指の間は、より一点で力を伝えるために年々狭くなってきていると語っていた


――では、ストレートに対するイメージなどは変わってきましたか。

松坂 いや、イメージは昔見たマンガのストレートのままですね(笑)。ホームベースに着きそうな低めのボールが、ど真ん中くらいの高さまで伸びてくる、浮き上がってくるようなストレートを追い求めています。今も高めのボールはいいんですけど低めの伸びがまだまだ。プロ野球で言えばやっぱり球児(藤川球児、阪神)が、それに近いボールを投げているとは思います。

――球質という部分では?

松坂 質は人それぞれ違いますよね。僕の場合は・・・

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