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“平成の怪物”の軌跡。DAISUKE HISTORY 5

2015-2017 ソフトバンク メジャーから日本球界へ帰還 苦しんだ福岡での3年間「本気で『世界一のチーム』を目指す、その考えに魅力を感じました」

 

アメリカでの野球人生に見切りをつけ、日本球界復帰に松坂大輔が選んだのは福岡の地だった。「世界一のチーム」を目指す球団の姿勢に共感し、ソフトバンクへ。しかし、万全ではない体調に崩れた投球フォーム。本領を発揮することができない日々が続いた。
文=田尻耕太郎(スポーツライター)

14年12月に行われたソフトバンク入団会見。背番号18を背負い、王貞治球団会長[右]と写真に納まった


ぬぐえなかった投球フォームの違和感


 当時34歳の松坂大輔が9年ぶりとなる日本球界復帰に選んだ球団は、ソフトバンクだった。

 2014年の秋も深まるころ。シーズン終了後にニューヨーク・メッツをFAとなった松坂を、ソフトバンクは早い段階から獲得調査に乗り出していた。古巣・西武や高校時代を過ごした横浜のDeNAも興味を示したが、松坂はその熱意に心を動かされた。

「いろいろな選択肢はありました。だけど、ホークスは最初から僕を獲得したいという信念がブレなかった。また、話をする中で本気で『世界一のチーム』を目指す、その考えに魅力を感じました。その一つのピースになれればと思いました」

 また、メッツでは中継ぎでの起用が多かったが、ソフトバンクは先発起用を明言。前年にチームはリーグ優勝と日本一を果たしていたが、勝ち頭は11勝止まり(スタンリッジ、中田賢一)。エース・攝津正は10勝するも、特に終盤戦で不調が目立ったことなどが獲得の背景にあった。

 3年契約で年俸は推定4億円プラス出来高。大型契約に懐疑的な声も向けられたが・・・

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